色を知らないお前に見せたい色、戸惑う色2【高杉晋助】

第58話 ページ10

貴方side









高杉「お前………………………」









貴「好きな色…………。」









そう言い頬に添えていた手で閉じた左目をなぞる







さらさらと長い睫毛が指先をくすぐった









貴「最初に…見た、色。」








高杉「……………」








貴「深い………緑…………………。」








高杉「………………」









すっと目をそらし悲しそうに晋助様は









高杉「こんな色よりお前の緑を先に見せたかった…。」









貴「どうして………」









高杉「濁った……綺麗でもなんでもない………………」








貴「晋助様。」









少し強く呼ぶと再び私を捉える深緑。









貴「…………本当だ……。







………………………綺麗な…、瞳…。」









高杉「……………お前まだ治ってないだろ」









貴「綺麗です。」









高杉「………………」









貴「この色が……………好き。」








高杉「…………………そうか。」









ふぅ、と力なく微笑む晋助様……









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貴「好き、だから…………………」









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貴「眼を開けて…………………」

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