色を知らないお前に見せたい色、戸惑う色【高杉晋助】

第24話 ページ24

貴方side









高杉「………………あ？」






ピクッと眉を動かした高杉様は心底驚いてるようだった







貴「お願いします…………」






高杉「お前、自分が何言ってるか分かってんのか」





貴「それが今私が望むものです…………」






高杉「納得いかねぇ……。理由はなんだ」






貴「花魁として、緑輝太夫として………


貴方様をおとせなかったのが悔しい。

それだけではだめですか」







違う………………






高杉「だからてめぇはAだっつってるだろ」





貴「何十年もやっていた事を今更忘れろと言う方が難しいのです


現に、戦争に負けた貴方様は今も攘夷志士をされている…」







違う……………







高杉「……………それでお前の機嫌はなおるのか」






貴「はい。」






違う…………………







高杉「そうか…………。分かった。…いいんだな……」






貴「はい……………お願いします………………」






違う……………





私はただ貴方様の記憶に残りたいだけ…………



こんな形でも貴方様に触れれて



少しでも女として見てもらいたい………………









高杉「A。」







そっと押し倒され、頬にそう大きな手に自分の手も重ねる






少し首を傾けゆっくりと唇を押し付ける高杉様の熱に涙が伝う









貴「…………晋……す、け………様………………」

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