色を知らないお前に見せたい色、戸惑う色【高杉晋助】

第21話 ページ21

貴方side









貴「……それで…お話とは」






来島「………………」







早朝に珍しい人が部屋に来た





言いたいことはだいたい分かる…








来島「あんた、晋助様の事好きなんスか」





貴「どうでしょう」





来島「昨日はなんスか」





貴「見てたんですね」





来島「………勘違いだ。それは好きなんかじゃない。


遊女のあんたが思う好きは晋助様のカリスマ性に惹かれただけッス

男ならお金あって顔がよければ誰でもいいんだろ」






貴「遊女ならそうでしょうね」






来島「あの方は一本の道しか見えていない…。


そしてそれは誰にも邪魔できない。私がさせない。」






貴「そうですか」






来島「あんたは色彩障害に情けをかけられただけッス。


晋助様が、なんて勘違いするんじゃないッスよ」






貴「それは私が一番心得ております」






来島「それと、あの方に気安く触らないで」






バタン……………






一人になった部屋で虚空を見つめる







貴「早く…………治ってよ……………………………」

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