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第15話 ページ15

貴方side









貴「高杉様………?」







高杉「なんだ」






貴「お疲れですか?」







高杉「……いや」






貴「朝が弱い方には見えませんが…」






高杉「…………酌、頼まァ。」







貴「まだ朝ですよ」






高杉「そこ、座れ」







まぁ吉原にも昼間からいらしてたし…








貴「お注ぎします」






高杉「あぁ。」







貴「あの…高杉様………。」







高杉「…………」







盃を傾けながら黙って視線だけを向ける高杉様に



ずっと思っていたことを問う








貴「……本当に、お酌だけなのですね」







高杉「…あ?」







貴「貴方様は一度もそういう眼で私を見ません…。


ここの方達皆そうです。

男性の相手をしない夜は初めてのように思えたくらいです」







高杉「なんだ、抱いてほしいのか」







貴「仕事ですからどちらでも構いませんよ」






高杉「否定しろよな。



それと、お前は俺の永久指名といったはずだ。

他の男が手出すわけねぇだろ」







貴「…………」







高杉「吉原抜けたお前がまだ仕事だの男だの言うか?


もうお前は名高き花魁でも緑輝太夫でもねぇ。




お前はただのAとしていりゃいいんだよ。


酌はしてもらうが。」







貴「ぁ………………………」







呆気に取られている私の唇に触れた高杉様の長い指…







高杉「化粧、何もしてないんだな。」






貴「えっ、あ、」






高杉「紅ひいてんのかと思ったがこれはもともとの色か」






貴「ごめんなさい。今すぐ直してきますので……」







高杉「だから、お前はAだって言ってんだろ」







貴「高杉様……………」







高杉「それにお前はそのままの方がいい」






貴「…………………」







高杉「綺麗だぜ」









なんでかな……………





瞳が綺麗だ、心が綺麗だ、お前が綺麗だ………





そう心から褒めてくれているのが分かる…






そしてその言葉を聞くたびに目の奥が熱くなるのがわかる…







偽りと過ごす遊女は偽りにしかなれない





偽りの自分を褒めてくれるものはたくさんいた






でも本当の自分を褒めてくれる人なんて、見てくれる人なんて






貴方様以外にはいなかった………

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ユウ - 充分こちらの作品も神作でございます!涙しか出てきません! (2021年4月16日 23時) (レス) id: 3071a230ca (このIDを非表示/違反報告)
O T A K U★★(プロフ) - 泣いちゃいました……。今も、目の前が涙で潤んでぼやけてます……。 (2019年4月3日 23時) (レス) id: 835b4d5769 (このIDを非表示/違反報告)
赤砂晋助(プロフ) - 中村千尋さん» 千尋様の楽しみの一つになれてすごく嬉しいです!これからもよろしくお願いします(^^) (2019年2月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
赤砂晋助(プロフ) - 未央さん» コメントありがとうございます!更新遅かったりしましたがこれからも頑張ります! (2019年2月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
赤砂晋助(プロフ) - ののこさん» コメントありがとうございます(^O^)はい、色盲ですがこれからもちゃんと向き合い、頑張ります(^^)続編も楽しんでいただけるよう頑張ります (2019年2月2日 21時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤砂晋助 | 作成日時:2018年12月30日 23時

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