脆くて甘くて苦くて【IV】 (ページ20)

今日:37 hit、昨日:51 hit、合計:819,369 hit

20 ページ20

・・

「あ、翔太と真昼～～」

真昼「おはよ、よく眠れた？」

深澤「なんか真昼ちゃんすげー睨んでくんだけど俺我慢したからね！？」

真昼「辰哉くん我慢とか出来なそうだもん」

深澤「おれのイメージどーなってんのわら」

ふっかと真昼が話している隙に翔太の元へ
こっちはこっちで気になることが山ほどあるからね？翔太？

渡辺「お前その顔うざい」

「どうだったの、ねえねえ」

渡辺「何もない」

「ほんとに？ほんとに何も？」

何度も聞いたのが余程腹たったのかヤケクソに ¨ 手は繋いで寝た ¨ なんて耳元で言ってきた翔太

……手は繋いで寝た？

「 …ええ！？」

渡辺「ほんとうるさいんだけど(笑)」

「ねえ翔太まって、どういう流れでそ… っと、」

逃げ回る翔太を追いかけるようにくるくる真昼とふっかの周りを回っているとぎゅ、と掴まれた腕。

そしてなぜかそのまま私はふっかに抱き寄せられて

渡辺「 ……はぁ、お前ら公共の場でそれはないわ」

真昼「ほんと、同感」

なんて2人から大ブーイングを受けて恥ずかしくなり身を捩るも一向に離されない

おい、ふかざわ

深澤「お前はすーぐ浮気する」

「してない、してないじゃん！」

深澤「ずっと前から言ってるけどAとなべは近すぎんの、わかった？」

「わかんない」

わかるまで離してやんね～なんて声が聞こえたからわかった、わかったから！と言うと緩められた腕。

渡辺「お前らすげーバカップルなりそう」

真昼「辰哉くん意外とどうでも良さそうに見えて独占欲強めだもんね」

渡辺「俺らいつか惚気聞きすぎていつか胃もたれしそう」

おいおい、全部聞こえなるからな二人とも

深澤「あ、バスきたって」

ふっかに手を引かれ4人でバスの入口まで向かってって

渡辺「真昼ちゃんすわる？」

真昼「え、私？」

渡辺「うん、すわろ」

目の前で繰り広げられる会話に胸がきゅんきゅんしちゃう。

………え、わたしふっかとでいいんだよね？
昨日約束したよね？

「ふっ、「あ、深澤先輩こっちです～！」

………うげ、あれは確か…峯岸ちゃん、だっけな。

彼女は既に隣の席と自分の席を確保していて何やらふっかのことを呼んで手を振っている。

これは、そういうこと？

名残惜しくもふっかの手を離そうとすると

深澤「え、なんで離してんの？」

・・