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封印 ページ24






「ちぇ〜僕もAのキス欲しかったな〜」

「そろそろセクハラで捕まるぞ。」

長い廊下を五条と家入が横並びで歩いていた。五条が口を尖らせて言った言葉には家入はドン引きしていた様子だった。すると家入はああと言い気だるげに言った。

「それにしても報告修正しないとね。」

「いや、このままでいい。また狙われる前に悠仁に最低限の力をつける時間が欲しい。硝子、悪いが記録上悠仁は死んだままにしてくれ。」

「え?じゃあ虎杖、がっつり匿う感じ?」

「いや、交流会までには復学させる。」

「なぜ?」

「簡単な理由さ。若人から青春を取り上げるなんて許されていないんだよ、何人たりともね。」





「(俺は今からバイトをバックれる)」

とある都内のファミレスに1人のアルバイト店員が汗だくになっていた。

「(昔から責任感は強い方だった。給料も全部4人の義妹を大学に通わせるために貯金してる。そんな俺でも抗えない生存本能...!あのテーブルに近づけば死ぬ!)」

「.......五条悟。やはり我々が束になっても殺せんか。」

「ヒラヒラ逃げられるか、最悪君たち全員祓われる。殺すより封印することに心血を注ぐことをお勧めするよ。」

「封印?その手立ては?」

「特級呪物、"獄門疆"を使う。」

「じゅ...ご...獄門疆!?」

1人の店員が恐れているテーブル席での会話。はたから見たら1人の男がただ独り言を呟いているだけ。だが違う。その様子に店の店長は、5番全然注文しねえな。誰か急かしてこいよ、1人でテーブル席だし。と呆れながら言っている。

「すみません店長、俺辞めます」

「えっ?はあ!?おいちょっと待ってよ!」

怯え、そして慌てて店長に駆け寄りバイトをバックれたアルバイト店員に店長の怒声が響く。

「持っているのか、あの忌み物を!」

「んん!冷房ついてるよな?」

「漏瑚興奮するな、暑くなる。」

「お客様、ご注文はお決まりですか?」

その言葉が言い終わると同時に紅い炎が店長を包み込んだ。その様子に気づいた店員も客も血相を変えながら騒ぎ立て、あちこちから悲鳴の声が聞こえた。

「あまり騒ぎを起こさないでほしいな」

「これでいいだろう?」

漏瑚が指をクイっとやるとまた炎が人々を包み込み、辺りは炎で埋め尽くされていた。謎の男は高い店にしなくてよかったよと咳をしながら言い放った。

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作者名: | 作成日時:2022年11月3日 20時

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