Blue and sweet * :ﾟ

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「大丈夫ですか」


「……」


「あのっ」


あれ、わたし


「…っえ、あ、のわたし」

目を開けると目の前に今日で3度目に見かけた男性。


「風邪引きますよ」


うわあ、かっこういい

状況すら飲み込めてないのに、初めて顔を正面から認識できてぼーっとしてしまう


「…すいません、起こしてくれてありがとうございます」


まって、
寝た記憶ないんだけど、熟睡してたの？



数十分前

…あの人、いる

毎日の習慣となっている散歩もあの人を初めて見かけてから、会えるんじゃないかと楽しみにしているんだ


どうやら電話をしているようで、微かに聞こえる声に聞き耳なんて立てないけど周りが静かだから聞こえてきてしまって

ベンチに座って、


寝たの…？




「前もいましたよね」


「はい…」

私バレてたんだ、気持ち悪いやつとか思われてないかな


「ここいいっすよね」


「そ、うですよね」

どういうわけか彼が話してくれて、職場以外でこんな風に人と話すのが久しぶり…


「よく来るんですか？」


「はい、毎日来てます」


「この時間に？」


いまって何時なんだろう？と思いながらも「０時から3時の間くらいですかね」

毎日いるなんて、言っちゃったら…彼はもうここには来ないかもしれない。

しばらく沈黙が続いて、
彼が呟いた



「ゆうき」


「え？」


「名前、」


「ゆうきさん、苗字ですか？」


「下の名前です」


「…あおかです」


「あおか、また」


横に浅く腰掛けていた彼、ゆうきは立ち上がって振り向くことなく明るい方へ吸い込まれて行った



彼はかなり背が高いようだ。

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