" The Greatest " second

ななじゅーろく ページ28

「あおの優しさがついに森を傷つけたか〜」



「………」


なのちゃんと久しぶりのご飯

会うの自体久しぶりなのに、私の様子がおかしいことから

話すことに…




「普通はさ、心配してほしいとか守ってほしいって彼氏に思わない？」



「……うーん、」



「まあ状況が状況だったよね…それはわかる。

もうあおはね、気遣いすぎ！言いたいこと言わないと意味ないよ…！
これこの間も言った気がするよ？！」



「だって…傷つけちゃう、」



「切り傷でおさまるものを骨までえぐってどうするの！」



「なのちゃんぐろいよ…」



なのちゃんの叱咤激励を受けながら電話が鳴って


森くん…??!なんて思いながら開けば一昨日受けた企業から



「はい、あ、はい…失礼致します、


あーーーー落ちた〜〜〜〜、これで2社目…」



「あおが真っ先に決まると思ってたけどタイミングが悪いね…」



そうなのだ、ストーカー騒ぎの時に一社


そして一昨日、


もう就職活動なんてどうでもよくなりつつあった




「も、ええって、生きる希望なくなったん…、」



「こんなあお見たことない…！」




あれからもう少しで１週間経とうとしていて


森くんにはメッセージを送ったり、電話もたくさんかけたけど


すべて返ってくることはなかった





最初の2.3日は怒ってるんだろうな、とか、明日は返事くるかな…って


思っていたけどいつからかもう終わっちゃったんだなと諦めていた





「ごめん"ね、森ぐんっ…」





「あお…泣かないで…、、あ…あさに乗り替えたら？」





「なのぢゃん、それ禁句っ………」





「そかそか、ごめんごめん、」




森くんもう会えないのかな




「私だって毎日森くんのこと考えてるし、今だってそう

森くんが頑張ってるから頑張ろうと思えてたしっ…」



毎日布団に入って考えて泣いて…、本当泣いてばかりだった


こんなに私って人のことを想って泣いたりできるんだって知った




「冗談抜きで時間空けば空くほど辛くなるよ…？」



「もうむりなのっ………」



「終わらせたくないなら意地でも会いに行くしかないよ？」



森くんのお部屋の鍵は肌身離さず持っている


でもさすがに部屋で待ってるなんて、できない




「部屋が嫌なら、もう練習？とかリハビリしてるとこに行くしかないんじゃない？」



連絡が取れない以上一方的に会いに行くしか方法がないのは自分でもわかっていた





今は勇気が、とか、そんなことは言っていられない

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