【浦島坂田船】握手会の記憶

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｢はい！着いたよ！
あ、足元段差あるから気をつけて｣

そう紳士に言ってくれた青い人にぺこりとお辞儀をし、前で待っている白い人の後ろにつく。

｢僕ここのマンションの3階に住んでるの！よし、行こ！｣

たったったとエレベーターの方に走る白い人。

そういえばさっきから、青い人、とか白い人、とかで名前聞いてないなぁ。

『あの、お名前は…？』

｢え、あ！名前言ってないじゃん！｣

｢俺は気づいてた。｣

｢嘘だ！絶対気づいてないー！｣


白い人はぷぅっと頬を膨らませる。

見たところ若い、20代くらいか…？

20代なのに頬を膨らませてる事に違和感を感じないのがすごい。



｢ついたついた！｣


ぴょんとエレベーターから降りる白い人。

うーん、違和感ないなぁ…

青い人はゆっくり歩いて降りる。

背丈は青い人の方が低いけれど、雰囲気が大人っぽい…


｢まふ、鍵どこ？｣


なるほど、白い人はまふさんって言うのか、メモメモ。


｢え、そらるさん持っといてくれるって言ったじゃないですか？｣

｢え｣





｢あ、なんだバックに付けてるじゃないですか！｣

｢あーなんだ俺無くさないように付けたんじゃんw｣

｢驚かさないでくださいw｣

青い人はそらるさんで、少し抜けているところがある…メモメモ。


まふさんがガチャ、と鍵を開ける。

部屋にお邪魔すると、とても片付いていてシンプルな部屋だった。

でもなんかお金持ち感漂う…


｢えーと、じゃあ｣


前を向いていたまふさんが、くるっと振り返り私を見ると、にこっと笑った。



｢自己紹介、しよ！！｣

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