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…………深くて激しくて、でも優しいキスに身を委ねてどのくらい経っただろう。ゆっくりと離れたわたしたちを繋いだ銀の糸が、名残惜しそうにぷつりと切れた。
「〜〜っ…………！！」
「……悪ぃ、飛ばしすぎた」
真っ赤に染まった顔を見られるのが恥ずかしくて、言葉にならない呻き声をあげながらぎゅっと抱きつくと、首元に顔を埋めた。背中に回った手が、優しく抱きしめ返してくれる。
まだ意識はぽやぽやして口の中に残った生ぬるい感覚は消えない。それでも何故か、脳は確かに幸せをおぼえていて。なんとも言えない気持ちに押しつぶされそうになりながら、心に溢れかえった愛おしさを彼にぶつけた。
「……直樹くん」
「ん、」
「………………すき」
「！」
消え入りそうな小さな声で、真っ赤な顔を隠すようにしながら言った。まさか自分からこんなこと言う日が来るなんて、と少し呆れながら、これが惚れた弱みってやつなのかも、と思う。
とん、と軽く肩を押されたので直樹くんから離れると、今度は優しいキスをされて。また真っ赤になるわたしを見て、彼はふっと笑った。
「……俺も好きだ、A」
ここ最近気づいたんだけど、わたしはこういうストレートな愛情表現に弱いみたい。
頬を撫でる手が割れ物でも扱うかのように優しくて、クールな瞳を愛おしそうに細めるから、もう堪らない。
これ以上どんだけ赤くなるんだっていうくらいの勢いで顔に熱が集まるので、我慢できなくなって両手で顔を覆った。それを見た直樹くんは楽しそうにケラケラと笑う。
「はぁ…………難破いてよかったわ」
「な、なんでですか？」
指の間から目だけを覗かせて、ちらりと時計を見る彼の視線を辿る。しばらくすれば難破くんが帰ってくる時間だ。それがどうかしたのかな、と思いながら尋ねると、彼はニヤリと笑って。
「ふたりっきりだと止まんなくなってたから」
「ほんともうっ……！！」
いやほんと、この人は一体どこまでわたしを照れさせれば気が済むの。
恥ずかしくて恥ずかしくてどうしようもなくて、やり場のない気持ちを投げつけるように、肩に頭突きを見舞うと、「いってえな」と笑った彼に強めのデコピンを食らった。
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リュウ - 続編楽しみに待ってます!! (12月19日 11時) (
レス) @page33 id: 6792b0e39f (このIDを非表示/違反報告)
mie - 本当に面白かったです！毎日更新を楽しみに、わくわくしながら最後まで読ませて頂きました！続編も楽しみにしています！応援しています◎ (12月19日 1時) (レス) @page33 id: b7654c3b50 (このIDを非表示/違反報告)
わーい(プロフ) - 初めまして、いつも素敵なお話をありがとうございます！そして続編…とても楽しみにしていた作品なのですごく嬉しいです！無理せずお身体に気をつけてくださいね(><) (12月18日 13時) (レス) id: 5c007e6399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年12月4日 9時
