#全開バリバリで ページ27
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わたしたち3人で迎撃網を張っているとはいえ、その目は粗い。隙を見て抜け出した数人が、難破くんを追いかけていく。
思いっきり投げつけた広辞苑が直撃してひとりは落とせたけど、それでも何人かは難破くんが消えた方へと行ってしまった。慌ててその後を追うと、既に奴らは廃倉庫で難破くんを囲っていた。
「普通でいいんだよ……俺は普通にしてえだけなんだよ！」
「舐めたこと言ってんじゃねえよ！」
ひらりひらりと攻撃をかわしながら、難破くんが訴えかけるけど。事情も知らないヤンキーたちにそんな彼の気持ちがわかるはずもなく。KY男は容赦なく難破くんを蹴り飛ばした。
「なんで俺にはお前らみたいなクズばっか寄ってくんだよ！」
「……ッハハハハ！何様だてめえ。気づいてねえかもしれねえけど、傍から見りゃあ俺もお前も同類なんだよ。お前にクズばっか寄ってくんのはな、お前がクズだからだよ！！」
声を荒げた男が難破くんの顔面にそれは気持ちいい右ストレートを決める。……それでも彼は反撃しない。約束があるから。“普通に行きたい”という願いがあるから。そんな彼が、なんでクズなんて言われもない悪口言われなきゃいけないんだろう。
難破くんから殴り返して来ないのをいいことに調子に乗ったKY男は、「クズ同士決着つけようや」なんてお門違いな決めセリフを吐いて、難破くんを殴打しはじめる。てか一度やられてるんでしょ？なのになんで“お礼”とか訳わかんないこと言って意味もなくリベンジするの。一回で身の程知って諦めたらいいのに。
「貸せコラ！！」
ひとしきり難破くんを殴りつけた後、男はそう言って取り巻きたちに手を差し出した。取り巻きの不良が渡したのは、ギラリと光る黒い鉄バット。……やばい、無抵抗の難破くんがあんなので殴られたらさすがに死ぬ。
「─────死ねェ！」
……その時。そこに現れたのは。
「ぁ…………兄ちゃん……？」
覚悟を決めた顔でぎゅっと目を閉じた難破くんにバットが降りかかることはなく。ふたりの間に滑り込み、片手でバットを受け止めたのは、他でもない、猛さんだった
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リュウ - 続編楽しみに待ってます!! (12月19日 11時) (
レス) @page33 id: 6792b0e39f (このIDを非表示/違反報告)
mie - 本当に面白かったです！毎日更新を楽しみに、わくわくしながら最後まで読ませて頂きました！続編も楽しみにしています！応援しています◎ (12月19日 1時) (レス) @page33 id: b7654c3b50 (このIDを非表示/違反報告)
わーい(プロフ) - 初めまして、いつも素敵なお話をありがとうございます！そして続編…とても楽しみにしていた作品なのですごく嬉しいです！無理せずお身体に気をつけてくださいね(><) (12月18日 13時) (レス) id: 5c007e6399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年12月4日 9時
