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「で、市松と千鳥の生徒が我が校に何の用ですか？」
難破くんの退学を撤回するために、わたしたちにもできることはないかってことで。裏から手回ししたってもはや意味をなさないから、こうなったら白百合の先生に直談判することにした。
対応に出てくれたのは桐山とかいう生活指導の先生。市松は言わずと知れたヤンキー校だし、千鳥もここ数年で一気に不良の増えたみたいでいいイメージないし、見るからに警戒心むき出しで怖い。
「難破の退学、何とかなりませんか」
真っ先に直樹くんが口を開くと、桐山先生はハッと鼻で笑って、その言葉を一蹴した。
「なるわけないだろう。彼は数々の暴力行為を行っていた危険人物だ」
「た、確かに暴力はいけないことだと思います！でも難破くんは見境なく人を殴ってたわけじゃないんです」
他校とは言え先生に盾突くなんてわたしの人生では有り得ないシチュエーションで慣れないけど。そんな慣れないことをしてしまうくらい、新しい世界に飛び出せたのは、難破くんのおかげでもあるから。どうにかしてでも、彼を学校に復帰させたかった。
「この間の騒動も、あんなことになる前に、俺らが止めなければいけない喧嘩でした…………すいません」
「君たちがいくら謝っても、彼の罪は軽くなりませんよ」
わたしたちが口を揃えて謝っても、桐山先生は聞く耳を持たない。
不良だから危険人物って決めつけて、理由もまともに聞かないでとりあえず排除するなんて絶対におかしい。
断固として退学を貫く姿勢を崩さない桐山先生は、そのままくるりと踵を返してしまう。やばい、どうしよう、と慌てたその時、少し上にあった直樹くんの頭がふっと消えた。
「考え直してください！……アイツはただ、“みんなと白百合を卒業したい”…“普通の学校生活をしたい”だけで！」
初めこそは驚いたけど、余裕なさげに土下座までして必死なその姿に心を打たれて。わたしもつられて手を着いた。
「わたしからもお願いします！決めつける前に話だけでも聞いてあげてください！」
「難破はいっつもラーメン食いながら馬鹿みてえな話してよ。アイツはほんといいやつなんです！」
今までの人生で土下座した経験なんて、トウコさんたち相手に、命を乞うて頭を下げたことくらい。その時は彼女たちに対する憎しみや怒りでいっぱいだったけど、今は違う。心の底から難破くんを助けたくて、本能的に身体が動いていたんだと思う。
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リュウ - 続編楽しみに待ってます!! (12月19日 11時) (
レス) @page33 id: 6792b0e39f (このIDを非表示/違反報告)
mie - 本当に面白かったです！毎日更新を楽しみに、わくわくしながら最後まで読ませて頂きました！続編も楽しみにしています！応援しています◎ (12月19日 1時) (レス) @page33 id: b7654c3b50 (このIDを非表示/違反報告)
わーい(プロフ) - 初めまして、いつも素敵なお話をありがとうございます！そして続編…とても楽しみにしていた作品なのですごく嬉しいです！無理せずお身体に気をつけてくださいね(><) (12月18日 13時) (レス) id: 5c007e6399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年12月4日 9時
