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まぁ、散々な目に遭ったとは確かに思ってる。……でも、彼らを助けたことに後悔は全くしてないし、水野さんたちが平和に過ごせているのなら何よりだ。

わたしたちが笑って言うと、大丸くんは今にも泣き出しそうなのを堪えるように、ぎゅっと下唇を噛んだ。そして握りしめた拳を膝に押し当てると、勢いよく顔を上げる。




「ありがとう。この恩は一生忘れねえから……お前ら一生俺の親友だよ!!」




どこまでも真っ直ぐな瞳を潤ませて、彼は言った。


親友……かぁ。

困った時は自らの身を投げ打ってでも助けたいと…それでも相手が幸せであれば本望だと言えるような存在が、今までに数えるほどもいただろうか。「ホントにありがとうな!」と絆創膏だらけの顔をくしゃりと歪めた大丸くんの笑顔に、心がジーンと暖まった。




「……バーカ。気持ち悪ぃんだよ」

「わーったわーった」




こっちまでつられて泣きそうになるわたしの両隣で、直樹くんと難破くんが、もううんざりといったように笑い飛ばしている。あの、男の子ってなんでこうも素直になれないんですかね。


…………超がつくほどお人好しで、びっくりするくらい人の話を聞かなくて、何故か素直になれなくて、そして、どこまでも優しい。

ぶっちゃけ面倒くさい時もあるし、尖りに尖った個性の塊だと思うけど。こんな人たちこそがわたしの友達…いや、親友だから。

いじめられて下を向いていただけのわたしにも、親友ができたよ。




「それよりどうなんだよ、水野さんとは」

「え?……まぁ…あれ、あれだよ、あの……遠距離…遠距離なんだ」

「おおっ、マジかよ!それよりお前、藤田さんファンクラブどうすんだよ」




冷やかすように難破くんが言うと、頬を染めた大丸くんが照れくさそうに頭をぽりぽりと掻く。この前も思ったけどこの仕草がこんなに似合わない人っているんだね。


気持ちいい夏の風が吹き抜けて前髪を揺らす。

こうやってくだらないことで騒いで盛り上がるような、そんな幸せな時間が。ずっと続けばいいのになって、心の底から思った。






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リュウ - 毎日更新ありがとうございます。毎日チェックしてます!これからも更新お願いします! (11月28日 2時) (レス) @page8 id: b6e7a94813 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まめこ。 | 作成日時:2023年11月26日 11時

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