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──────────……
その後、千葉に帰ったその日は時間が許す限り寝まくった。
…………どこかの誰かのせいで夜更かしコースは避けられなかったわけだしね。
ちなみに夜中に勝手に出歩いていたことが先生にバレてしまった難破くんは、機転をきかせて正体を隠し通すことに成功したけど、罰として停学処分を食らってしまった。
そういう訳で、平日昼にも関わらずわたしたちは、色違いのスムージー片手に河川敷に並んで座っていた。
「へえ、大丸の奢りねえ。珍しい」
難破くんはチョコ、直樹くんはプレーン、大丸くんは抹茶、わたしはいちごのフレーバー。何を隠そう、わたしは生粋の甘党なのであります。
「コレ見てみろよ」
そこで、直樹くんが弄っていたスマホ画面をわたしたちに向けた。
『広島の安藤、負けたらしいで』というつぶやきに沢山のリプライが並んでいる。
無敗伝説は終わらせないとか息巻いて、取り巻きたちに今回のことを口外しないように、もはや脅しに近い形で吹き込んでたのに。やっぱり人の口に戸は立てられないみたい。
「勝ちは買えなかったわけだ」
「水野たちも無事だ。今んとこ何もされてない」
「そうか」
ボコボコにされて痛い目見たからか、安藤は口だけじゃなく、今度こそ本当に水野さんたちから手を引いてくれたみたいで。心の底から安心した。
だけど、いつものように笑ってふたりのことを話していた大丸くんが、ふと、しおらしく俯いた。
「難破、伍代、姉御。俺お前らになんて言っていいか……」
「やめろよそういうの」
「そーゆー暑苦しいのいいから」
「困った時はお互い様ですよ」
「…………じゃあ、一言だけ言わせてくれ」
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年11月26日 11時
