夜明けのいばら道�� ページ27
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こちら、小説版呪術廻戦『夜明けのいばら道』1話の内容となっております。本編とは関係ないのですが、｢小説買ってから読みたかった……｣って方はブラウザバックお願いします
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季節は流れ、木々が紅く色づく秋。
1年生が八十八橋で呪霊と死闘を繰り広げ、その知らせを聞いたAが泡を吹いてぶっ倒れてから暫く経ったある日のこと。
｢冬物上下に冬靴に、インナーとファンデーションと…
…………そうだ、次はバッグでも見に行かない？｣
｢ええねえ、それ｣
Aは野薔薇と2人で渋谷に来ていた。
化粧品やら衣服などを買いながら話していると時間の流れはあっという間で、その手には早くも3つの紙袋が提げられている。
高いピンヒールをカツカツと鳴らした大人っぽい服装の野薔薇と違い、Aはレースで縁どられた淡い向日葵色のワンピースにだぼっとゆるめのカーディガンという、何とも真逆な雰囲気であった。実際、2人の性格はお世辞にも似ているとは言えない。積極的で何事にもズバズバ突っ込んでいく野薔薇と、消極的で内気なA。食い合わせが悪そうにも見えるがそうでもないらしく、こうして2人で買い物に出かけるのは珍しいことではなかった。
｢何これカワイイ！｣
るんるんと楽しそうに歩いていた野薔薇が、ふと雑貨屋の前で足を止める。何事かとAがその視線を辿れば、そこには小さなクマのキーホルダーが並んでいた。ふわふわとした生地でできていて、ボタンの丸い瞳が愛らしい。
｢これ買いましょうよ！色違いにしてさ！｣
｢わあ、お揃いお揃い……！｣
｢そうと決まれば早速行きましょ！｣
野薔薇はピンクの、Aは黄色のクマを掴み、レジへと一直線。会計が終わると、Aはそれはそれは大事そうにクマの頭を撫で、それをカーディガンのポケットに入れる。友達とお揃いの物を買うなんて初めてで、なんだか嬉しくなったのだ。
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夜明けのいばら道�□�←番外編と新プロフィール(※ 訂正アリ)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2021年2月26日 12時
