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背後からガラガラと何かを押す音と共に、よく通る呑気な声が聞こえてくる。その声にビクッと肩を揺らしたAは、思わず棘の腕にぎゅっとしがみついた。
「ご、五条せんせ…………」
「ヤッホーAちゃん元気?いやァ、ビックリさせちゃって悪いねえ」
あはは、と悪びれもなく笑い飛ばした五条は、ドン引くような周りの視線など気にもとめず、マイペースに話し出す。
「やあやあ皆さんお揃いで。私、主張で海外に行ってましてね」
「急に語り始めたぞ」
相変わらず空気の読めない五条は思わず突っ込んだパンダの声をフル無視し、これお土産、と謎の人形を取りだした。彼曰く、とある部族のお守りらしい。
「歌姫のはないよ」
「要らねえよ!」
お守りを京都校の生徒に配り終え、五条はさてと、と東京校の一同に向き直る。そして必然的に視線が移る、彼が持ってきた大きな箱。
「そして東京校のみんなにはコチラ!」
「こ、こわあ………………」
「ハイテンションな大人って不気味ね」
「先生、蕨美先輩が死にそうなんでやめてください」
「大丈夫大丈夫、コレ見たら多分腰抜かすから」
「何が大丈夫なんですか」
「わ、私帰る」
危険を察知したAがガタガタ震えながらその場を去ろうとするも全力で止められ、僅かな抵抗も虚しく、その箱は開け放たれた。
問題の中身は………………
──────ガコンッ!
「はい、おっぱっぴー!」
「故人の虎杖悠仁くんでぇーっす!」
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作者名:まめこ。 | 作成日時:2021年2月12日 12時