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蕾に言われるがまま、Aはお茶子について、心掛りなことを全て打ち明けた。蕾は時折相槌を入れながらも、黙って最後まで聞いてくれた。
「……なるほどねえ、友達を元気づけたいけどどうしていいか分からないのか」
励ますのって難しいよね、と頷く蕾は、長い指を顎に添わせて唸っている。そしてパッと顔を上げると、目を見開いてAの方を振り返った。
「Aに友達？！紹介して！」
目を輝かせて言ってくるので、その長い足を後ろから思い切り蹴ってやった。馴れ合いはしてこなかったとはいえ、友達の1人や2人くらい居たはずだ。睨みつけると、蕾はけらけらと楽しそうに笑う。
「冗談よ。でも紹介して欲しいのはホントね」
「私は真剣に考えてるのに！」
「うーん、そうだねぇ。Aは何でも器用にこなすけど、人間関係になるとたちまち不器用になるからねえ」
拗ねたように腕を組むAの頭を、蕾は笑みを転がしながら優しく撫でた。
「元気づけようとか、不安から解放してあげようとか、そうやって難しく考えなくてもいいの」
「じゃあどう考えればいいの…？」
「ふふ、簡単だよ。Aがその子にどうなってほしいか伝えればいいだけ」
ぱちんとウインクをして言う蕾。彼女の言葉に、Aは視線を下に向けた。どうなって欲しいかを伝えるだけ……そう思えば幾らか気持ちは楽になったが、しかし、その方法は皆目見当もつかない。「伝えるって、どうやって？」と尋ねると、蕾は悪戯っぽく笑うだけで、その答えはくれない。
「それは自分で考えてよ。Aなりに思ってること伝える方法。そういうことなら得意でしょ？」
「“得意”って………ぁ、」
ズバッと言いすぎて傷つけてしまってはいけないと、Aは悩んでいたのに。得意なはずないだろうとツッコミたくなったが、そこでふと、頭の中に考えが浮かんだ。
Aにもできる…いや、Aにしかできない、お茶子に気持ちを伝える方法がひとつだけある。
「……ありがとう姉さん」
「おっ、解決しそ？」
「ええ」
「それは良かった！」
ぱちんと両手を合わせて、心底安心したように蕾が笑う。そう、難しいことなど何もない。お茶子にも、こんなふうに笑ってほしいから。
「じゃあねA、みんな応援してるから」
心の蟠りがすっと消えていく。
ここからは大丈夫だよ！と手を振る姉に「もう迷っちゃダメよ」と返して、スタジアムへと歩き出した。
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まめこ。(プロフ) - 蓬生 綾さん» (°д° )!!今確認してきましたがその通りですね…！すぐ訂正しますね！報告ありがとうございます！ (6月2日 22時) (
レス) id: e800b36b66 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 綾(プロフ) - 凄く面白いです！更新頑張ってください~！ページ7のマイク先生の轟くん紹介台詞ですが夢主ちゃんが2位だったので正しくは3位•１位ではないでしょうか、、？ご報告失礼します。 (2023年2月12日 1時) (レス) @page7 id: 78f3750f7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年2月7日 11時
