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悶々と考えても一向に答えは出なくて、徐に立ち上がったAは、ふらふらと控え室を出る。やけに大きく聞こえてくる発目の声も、もはや頭には入ってこなかった。
すると。
「A！」
「！蕾姉さん」
階段を降りて、意味もなく歩いていると、自分を呼ぶ声がした。
驚いて声の方を見れば、そこにいたのは姉の蕾。ほんわかした優しい笑顔を湛えて、彼女は「やっぱりAだあ」と駆け寄ってくる。会場に来るのは両親だけで、姉2人は家で中継を見ると言っていたはずだ。来ていたとしても何故こんな所に。Aが目をぱちくりさせて「どうしたの？」と問えば、にこにこ笑った蕾は言う。
「トイレ行ったら帰り道分かんなくなっちゃったの〜。客席ってどっちだっけ？あっち？」
「真逆よ……」
蕾の天然と方向音痴は今に始まったことではない。スタジアムの声を聞く限りではまだ試合は終わらなそうだし、仕方ないかとAはため息を押し殺して、迷子の姉を客席へ送り届けることにした。
「花姉さんも来てるの？」
「うん！みんないるよ。お昼休憩の時に来たんだよね。いやあ、にしてもよかった。いいもの見れたもん」
「ヤメテ！！！」
可愛いわぁ、と蕾が見せてくるスマホ画面。どこから撮ったのか、Aのチア衣装の写真がバッチリ待ち受けになっていた。あの時の羞恥を思い出したAが頭を抱える前で、蕾はほわほわ笑っている。
「はぁ、だから嫌だって言ったのに………」
「？」
消して！という声はもちろん完全スルーだ。もはや諦めの境地で、わしわしと頭を搔く。…すると、ブツブツ文句を言うAを見つめていた蕾が、小さく首を傾げた。
「A……何かあった？」
「……なんで？」
「ん？お姉ちゃんのカン」
にーっと笑って、Aの前に仁王立ちする蕾。
いつもぽやぽやしているとはいえ、こういう所はしっかり姉だ。
渋るAに「話してみな？」と促す声音は、誰よりも優しかった。
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シリーズ�△虜埜紊任舛腓海辰判个討�た青柳姉ズを覚えていらっしゃるでしょうか……？ヤンキー長女の花さんと美人次女の蕾さんです！これからちょこちょこ家族の話が入ってくることありますが、基本お姉さんたちメインになる予定です。名前だけでも覚えててあげてください(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈⋆)
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まめこ。(プロフ) - 蓬生 綾さん» (°д° )!!今確認してきましたがその通りですね…！すぐ訂正しますね！報告ありがとうございます！ (6月2日 22時) (
レス) id: e800b36b66 (このIDを非表示/違反報告)
蓬生 綾(プロフ) - 凄く面白いです！更新頑張ってください~！ページ7のマイク先生の轟くん紹介台詞ですが夢主ちゃんが2位だったので正しくは3位•１位ではないでしょうか、、？ご報告失礼します。 (2023年2月12日 1時) (レス) @page7 id: 78f3750f7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ。
| 作成日時：2023年2月7日 11時
