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貴方side
教室に戻った。
昼休み真っ最中の教室は、
男子の笑い声や女子の話し声で、
おもちゃ箱をひっくり返したみたいに騒がしかった。
「お、豊嶋 おかえり。」
「お〜豊嶋。」
すぐさま声をかけてきたのはやっぱり花巻。
隣には仲良しの松川くん。
「あ、うん ただいま。」
「何、買いに行ってたの?お昼?」
花巻が 私の持ってるコンビニの袋を見ながらそう言った。
「違う違う。
これ、これ買いに行ってたの。」
袋からチョコを取り出すと、きょとんとする2人。
「花巻、今日誕生日でしょ。
みんながお祝いしてて初めて知ったから、
なんか、つまんない物になったけど、、」
「え、やべえ 豊嶋好き。」
「あー、俺、お邪魔っぽいから及川と岩泉のところ行ってくるわ。」
と言うと松川は、広げてたお弁当を片付けて、教室を出てった。
はい、と言って チョコを渡す。
「あり、がとう。」
なんか、微妙な反応というか、、
「もしかして、チョコ嫌いだった?
シュークリームいっぱい貰ってたから
甘いの好きなのかと思って買っちゃったんだけど…。」
「いや、そうじゃなくてその…。」
みるみる赤くなる花巻の顔。
それをごまかすかのように、口角を上げた。
「なあ俺、期待しちゃうんですけど。」
その時 一瞬だけ 教室の中の声や音が 聞こえなくなった。
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作者名:ぐれふる。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/1ce09e70fb1
作成日時:2017年1月27日 7時