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十四話 ページ15

『…僕は小さい時から妖術が得意でした。

大人の妖怪に勝てる程。

…僕の母親は人間に殺されてしまいました。食料の採取、森からキノコや山菜を採っていた時に。

誤って耳と尻尾を見られてしまったんだと思います。

妖怪は人間を襲う、攻撃してくる、と言われてますからね。

でも母は幾ら攻撃されても絶対に反撃はしませんでした。

人間を、愛していたから。


その後父はその人間を殺しに行こうとしました。

僕は、必死に止めたけれど…

父は、聞いてくれなくて…

もうすぐ人の村に着きそうになった時、僕はたまらなくなって父に飛びつきました。

そしたら、父は僕の事を蹴って、また村に向かい始めて……!


どうにかして止たくて、必死に考えてたら……


僕は、父を妖術で、殺してしまった。

気付いた時には父はもう氷漬け。

僕の得意な妖術は氷の属性だったから僕がやったって事はいやでも分かりました。

今までずっと愛してくれた父を自分の手で殺し、挙句の果てには、人間も満足に助けきれなかった。

ゾムさんみたいに妖怪の性で大切な人を亡くす人も居る。

なにの僕は、人間の大切な人を中途半端にしか守れない。

そんな自分が情けなくて、頑張って幹部に入って妖怪を取り締まるようにして、ここに来たけれど。

やっぱり、無駄でした。


すいません。』

自分で言った癖にどうしようもなく悲しくなって、その場から逃げ出してしまった。

周りの人から、待て とか言われるけれど聞くことは出来なかった。

『神幻妖術、転送。』

廊下を走りながらそう呟く。


すると妖気界で使った時のように蝶が沢山現れ、ふっ と消えた。


辺りを見回すと、暖かい風がそよぐ丘の上に立っていた。

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マナ(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年4月6日 22時) (レス) id: 423f63ffe6 (このIDを非表示/違反報告)
いちご茶(プロフ) - 生やすライスさん» コメントありがとうございます!!伸びるかぁ……俺の時代来たな(確信)これからもよろしくお願いします! (2019年10月13日 23時) (レス) id: db72f93417 (このIDを非表示/違反報告)
生やすライス - これは………伸びる(確信) (2019年10月13日 22時) (レス) id: b0bd222af1 (このIDを非表示/違反報告)
いちご茶(プロフ) - 死水さん» コメントありがとうございます!!!!今テスト期間なのでもうすぐしたら更新できると思います(><)頑張るので少々お待ちください! (2019年10月12日 16時) (レス) id: db72f93417 (このIDを非表示/違反報告)
死水(プロフ) - 更新待ってます! (2019年10月12日 14時) (レス) id: 8b1db3ad99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちご茶 | 作成日時:2019年9月30日 23時

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