Did you remember?…6 ページ7
赤葦「良かったじゃん。オレンジ味の飴もらえて」
「うん。あ、あげよっか?赤葦君」
赤葦「いや、Aが食べてよ。Aが貰ったんだし」
私はその包装紙を手際よくとって空に透かすと夕日と綺麗に重なるオレンジ色の飴を静かに口に入れた。
先ほど甘くてもほろ苦いガトーショコラを口にした後の私にとってはその飴がすごく甘く感じて美味しかった。
「美味しい、甘い、落ち着く」
赤葦「今まで落ち着いてなかったの? まぁ、美味しいなら良いんじゃない?」
「もともと落ち着いてたよ。でも、さらに落ち着くだけ」
赤葦君はちょっとネタっぽく言っただけなんだけど、と苦笑いをしてきた。私はそんな赤葦君を見て少し笑った。
赤葦「駅に着いた。こっからはAと別々だね」
「全く逆方向だからね」
赤葦「また明日も来るよね?」
「もちろん!四年の時楽したいし!」
私と赤葦君は互いに手を振り別の乗り場へと進んだ。
その後はお風呂に入って今日の講義の内容を振り返ってご飯食べてすぐに寝た。
布団に入った今でもオレンジ味の味がまだ下に残ってる。すごく幸せな気分。そんな気分を味わいながら私はいつもより深い眠りについた。
目覚めたのは9:00頃で早く寝たにしては遅い。
今日は赤葦君とは12:00の講義で一緒にという予定だったから今から準備しても余裕で間に合う。
だから読まずに本棚に置きっぱなしになっていたハードカバーの厚い本を読んだ。
気がつくと電車の時間が近づいて来たので私は家を出て電車にのって大学へ行った。
だが、何かが可笑しい。
何時も校門の前で私を待っていてくれる赤葦君が居ない。
休みなら連絡もくれるはずなのに。
不審に思いながらも私は学校内へと進み、目当ての講義が行われる講義室に向かった。
すると、見覚えのある後ろ姿が見えたので、早歩きに歩いて行った。
そして肩をポンポンとたたき、話しかけた。
「赤葦君! おはよう!」
赤葦「!?」
彼はかなり驚いていたようで不審な顔をしてくる。
「先行くなら連絡くれれば良いのに」
動揺を隠せない赤葦君の姿が私には映っている。どうしたのだろう。
赤葦「あの、確かに俺は赤葦ですけど……」
妙に敬語を使ってくる彼は次に衝撃の一言を発した。
赤葦「貴方はどちら様ですか?」
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーパーソン
澤村大地
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紫猫日和(プロフ) - くにみんもですか!!続きが凄く気になります!更新頑張ってください!応援してます! (2016年2月1日 6時) (レス) id: c7354fc658 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白亜 飛鳥 | 作成日時:2016年1月25日 18時