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第八話 M Side ページ8
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君は当たり前の如く俺の事はこれっぽっちも知らなかった。
だから俺も初対面のフリをした。
ねえ、大好きだったんだよ、ずっと。
高校卒業してから片時も忘れた事なんてなかったんだよ。
こうやってまた君に出会えるなんて運命だよね。
今だって、俺が使っているシャンプー、ボディソープ、洗顔料、衣服を纏っている君を見て興奮が収まらないんだ。
………………
海での事もあり疲れたのか、俺のベッドでぐっすりと眠る君の寝顔を写真におさめた。
これでいつでもどこでも一緒だね。なんて不覚にも口角が上がり良からぬ妄想が頭をよぎる。
そうやってしばらくたまの寝顔を見ていると携帯が鳴り、
ディスプレイには会社を辞めて以来久々に見る元同僚であり友達の"二階堂"の名前。
この時間にあのうるさい声を聞かされるのかと思いながらもタップすれば、
『みやっちーー!!久しぶりーー!!!』
案の定、鼓膜を破る勢いのうるさい声が聞こえてきた。
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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月16日 0時