第十三話 T side ページ13
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駐車場に車が停まる音がして、急いで玄関先に出向くと
コンビニの袋を掲げた俊くんが優しい笑みを浮かべながら俺の頭を撫でる。
『わざわざお出迎えしに来てくれたの?いい子。かわいい。』
「ふふ…おかえりなさい、俊くんっ!」
『ただいま、たま。』
その柔らかい声と共に抱き締められる。
俊くんから伝わる体温があったかくて心地良い。
しばらくそのままでいると、俊くんが俺からゆっくりと離れた。
『アイス、溶けないうちに食べちゃおっか。』
どーぞ、と差し出されたバニラアイスをスプーンで掬って一口口に入れると思わず頬が緩む。
「美味しい…俊くんありがと。」
『いーえ。俺に遠慮は要らないからね?欲しいものは我慢せず言うんだよ?』
もう本当に、どこまで良い人なんだろう。
そんなに優しくされたら今以上に甘えてしまいそうで怖い。
俊くんの言葉に頷けないでいると、細長くて綺麗な指が俺の髪に触れ、目線を俊くんに合わせれば今度は頬を撫でられる。
「んっ…なあに?」
『いや、その…綺麗だなって思ってさ。』
じーっと見つめられたまま、いきなりそんな事を言われれば真っ赤になってしまうのも仕方ない。
熱くなった頬を隠すように、俺は思わず俊くんの胸に顔を埋めた。
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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月16日 0時