【恐怖症シリーズ】虫恐怖症〜緑川駿〜【ワートリ】 (ページ4)

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恐怖症2 ページ4

学校終わり、私は放課後の防衛任務の為にいそいそと帰る支度をしていた。

「おい、来いよ」

そんな私に声を掛けてきたのは他の誰でもない、勇斗だった。

「何よ。忙しいんだけど」

「うるせぇ！お高くとまってんじゃぇねよ！」

先生もいない放課後の教室にゴッと頬を思い切り殴る音が響いた。

それに叫ぶ者は居らず、むしろもっとやれと野次を飛ばしていた。

ギッと強く勇斗を睨む。勇斗は怯みながらも「ボーダーが、市民に手ぇ出したらどうなるんだろうな？」と煽ってきた。

握り拳を震わせながら、周りの野次に耐える。

黙ったのをいいことに勇斗は私を何度も殴ったり蹴ったりした。

「けほっ………っ、」

「なんだ、あの時みたいに泣かねぇのな」

「小さい頃はビービー泣いてた癖に」と嘲笑う勇斗につられてクラスメイトも笑っていた。

「もう終わり？終わったならもう帰っていいかな？」

口の中が切れて滲み出た血を拭い、そういうと勇斗が睨んできた。

「まだ足りねぇよーだな？」