38. 誇らしげに傍で ページ38
＿
保育園を出て、暫く無言のまま歩いていた。
あと数メートル先の角を曲がれば、学校はすぐそこというところで、
ずっと隣を歩いていたAが足を止めた。
振り返ると、先ほどよりもずっと暗い顔で俯いていた。
ぺいんとは、黙ってAの言葉を待つ。
登校中の同じ制服を着た学生が、
ぺいんととAの2人を見て、
不思議そうな顔をしながら通り過ぎていく。
ふたりにとって、長い時間が過ぎる。
途端、顔を上げたAの瞳からぽろ、と雫が落ちる。
それは、ぽろぽろ、と止まらずに、
コンクリートの床に染みをつくっていく。
「…ぺいんとぉ…」
確かに、Aはぺいんとの名を呼んだ。
ぺいんとは、いつも強がるAの姿に困惑しつつも、
彼女の手を引いて、そのまま学校とは反対方向に歩きはじめる。
「さぼろっか」
Aは、ぐしゃぐしゃの顔をどうにもできず、
今度は彼女が困惑した様子でぺいんとの後姿を見つめていた。
＿
今日Aと俺、学校休むから、連絡しといて
＿
ぴこん、と高らかな通知音。
空いた二つの空席。
「ねえ、朝さ…天乃くんとAちゃんが」
「見たよ、それ！A泣いてたんだけど」
「2人ってさ、友達なんだよね…？」
クラス中がにぎわう中、らっだぁは欠伸をしながら廊下を歩いていた。
「ねみぃ」なんて口にしながら、教室の扉を開ければ、
一斉にクラスメイトの目がこちらへ向く。
「へ…？」
そのままぺいんととAのことを質問攻めにされたらっだぁは、
慣れない人の多さに戸惑いつつも、
「何も知らない」の一点張りだった。
Aに何がしたい？とか、
どこに行きたい？とか聞けず、
かと言って、この時間帯に制服姿でうろつくこともできず、
気が付けば、クロノアさんのいるカフェに二人で行っていた。
「いらっしゃい」
「ども」
「こ、んにちは」
「クロノアさん、連勤っすね」とぺいんとが話せば、
「まーね」と呟くクロノアさん。
学校のことも、Aのことも訊ねないクロノアさんは、
「ご注文、どうぞ」と微笑んだ。
ハッとした様子でAはクロノアさんの後にぺいんとを見る。
そして申し訳ない様子で、
「実は…あんまり所持金なくて、」
と言うと、
「気にしないで。俺のおごりだから」
”だから、好きなの食べな”とスマートに告げるクロノアさん。
Aはメニュー表に視線を移す。
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のんたん(プロフ) - 主様の作品大好きです！すごい引き込まれるし面白くて大満足です！少し垣間見える闇がたまりません。のんびり待つので更新は主様のペースでお願いします！定期的に見に来て余韻に慕ってます！！ (10月15日 11時) (
レス) @page38 id: d906a8bcb0 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - え…これさ、夢主ちゃんの親、疑っていいやつ…？ (10月5日 18時) (レス) @page35 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ミミック(プロフ) - 見てる途中に見れなくなってしまいました。パスワードの解除待ってます (8月22日 23時) (レス) @page8 id: 552a25aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
リトマス紙 - 主様のこちらの作品最高すぎます…！！丁度今一気見させていただいたところなんですがなんとも言えない余韻に浸ってます…！！笑笑のんびり待つので主様もゆっくりご自分のペースで更新、頑張ってください！！好きです！！() (7月26日 5時) (レス) id: 597af49ddb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ｸﾞｯﾌｯ(照れるemがすっげぇかわちぃ)(*´’Д’) : ;* : ;ｶﾊｯ (7月2日 16時) (レス) @page14 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
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