番外編 * 003 ページ48
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数時間後
居酒屋には私達の笑い声が響いている
はあ、なんでこんなに楽しいんだろ
そんなに酔ってもないのに凄く楽しい
桃「 なあ、… なんか俺さ 」
青「 え、何急に 」
望のスイッチが入ったか?って思ったら
別に酔ってもなさそうだしほんと独り言みたい
桃「 いや、何もないけど、…久しぶりにあの海行きたいなって 」
あそこには毎年行ってるけどここ最近ずっと行ってなかった
お酒の入ったグラスを見つめながらいう望の目は本気で
さっきまで盛り上がってたのが嘘みたいに静かになる
『 あのっ、私、秘密にしてることあるんだけど、』
青「 なんなんAもなんかあんの? 」
『 … 実は私、毎年あそこの海に行って、重岡くん宛に手紙を流してるの 』
まだ重岡くんに未練がタラタラです なんて言える訳もなく
見てくれるわけもないのに手紙を流す
それが彼を忘れないための私の中だけの儀式になってるのかもしれない
『 …あっ… そんなの、今更って感じだよね、
重岡くんになんてもういないのに 』
秘密を言うと黙ってしまう2人
なんか沈黙が嫌でお酒を口に入れた
ふんわりと柔らかいお酒は、黄色と白が良く似合う
そんな中、口を開いたのは流星くんで。
青「 じゃあ、今から… 海行かん? 」
桃「 あ、それ俺、今言おうと思ってたのに〜!なんで流星言うねん!! おい!」
うわドン引きみたいな言葉が返ってくるかと思ったら
そんなの一切なくて、柔らかい雰囲気に包まれた
桃「 え、A? どうしたんそんなビックリした顔して 」
青「 行きたくないん? 」
『 ううん、嬉しい、ありがとう 』
とかいって車で行くとかはみんなお酒飲んでるからダメで
歩いて行ける距離だから歩いて行くことにした
海、か。 去年も流したから1年ぶりか、
いつも1人だったけど、今年は違う
お会計をして外に出ると、夏の風が気持ちよくて
スーっと酔いが覚めた気がした
この風、知ってる、あの屋上のときの風に似ている
青「 俺、Aに行きたくない言われたらどうしようかと思ったわ 」
『 そんなこと言わないよ 』
桃「 あ、その… 海に流してるやつ今日持ってるん?」
『 うん、帰るときに流そうと思ってたから 』
青「 ほら、もうしげが見えてきたで 」
海の重岡くんなのか
大きな海を彼が支配してるのだろうか
重岡くんならしてそうだね、太陽のように笑うの
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みゆう。 - 私、ハッピーエンドが好きなのですが、これを見て、バッドエンドもいいなと思いました(笑)すいません、文字数が、。2つになりましたけど、次の作品も拝見させていただきます!言葉選びがご上手でもう最高の小説家だと思います!主さんの作品も主さんも大好きです! (2020年5月6日 4時) (レス) id: 64cca1ce50 (このIDを非表示/違反報告)
みゆう。 - 今日、このお話を拝見しました。蝉さんの作品、これで2つ目なのですが、毎回涙腺が崩壊してます(笑)ハッピーエンドじゃつまらないって、紹介メッセージ?みたいなところに書かれていましたよね。 (2020年5月6日 4時) (レス) id: 64cca1ce50 (このIDを非表示/違反報告)
るい - めっちゃいいお話やって、号泣しました!なんかもう、しげーーーーーーってかんじです!笑 (2018年7月16日 15時) (レス) id: fe6c19477c (このIDを非表示/違反報告)
メイリ(プロフ) - なんのんさん» コメントは全て読んでいます!本当にありがとうございます、、こうやって気軽にしてくれると作者として嬉しいです。こんなのが作者と言えるのか分かりませんが、これからもよろしくお願いします(><) (2017年4月4日 1時) (レス) id: 5da9c774ff (このIDを非表示/違反報告)
なんのん(プロフ) - コメント見てくれて本当に嬉しいです!ずっと待ってたんです、返信が欲しいんじゃなくてコメントを見て欲しくてこんなにも楽しく読めて本当にいい話でした!!! (2017年4月4日 0時) (レス) id: 66b491b237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蝉 | 作成日時:2016年9月4日 20時