刺 激 ___ ( 赤 )

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『 ... んっ 』


布団にある振動で目が覚めた

携帯には 〈 望 〉と書かれた文字

時計を見ると2時。





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『 もしもし 、』


「 おい、今どこ？めっちゃ探してるんやけど。」


『... 探してたの？、』


「 え？いやっ！別に？探してたわけやないけど、
でも生きててよかった 〜 ！まじで焦った... 」


『 ごめんね、今日から病院って言わなかったっけ？』


「 あ、そうやん... 心配して損した...
もう今日俺疲れたから寝るわ、、明日絶対行くから！」





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ブチッ と言いたいことだけ言われて切られてしまった


探してくれてたなんて、なんか申し訳ない




寝起きが気持ち悪くて


気分転換で病室から出ることにした






わちゃわちゃ騒ぐ子供たち

車椅子のおじいちゃん

小さい子の泣き声







全てがスローモーションみたいだった


まるで私だけが遅れてるみたいで。






とりあえず、屋上が気になってたから屋上に行くことにした


" びっくりするから "の意味を知りたい

ただの私の好奇心。







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ガチャと屋上のドアを開けると誰もいない



風の音が耳に入る


景色は相変わらず、海で屋上から見るとさらに綺麗だった




" 綺麗 " と呟くと風に文字が流される







見とれていると、鼻にかかる声が聞こえた








「 ... 君、誰？」







声変わりした感じはあるけどあまり変わらない

この声学校でも聞いたことある

小さい頃以来、1度も喋ったことのない

久しぶりのこの感じ、一言でもわかる







『 ... 重岡、くん、なの？』








振り向くと驚いた顔してる彼







「 ... もしかして、A？」


『 覚えてるの？ 』


「 覚えてるに決まってるやん！学校でもたまに見かけるで。」









と言って私の隣にくる重岡くんは点滴スタンドを持っている

学校では通りかかるぐらいだったから、こんなに近くで彼を見ると緊張する


髪の毛も伸びて、声も少し変わって、身長は私より高くなってる


でも、笑ったときにできる笑窪は変わらない









「 懐かしいな、まさかこんなところで会うなんてビックリやわ！」


『 そうだね、でも私は重岡くんと喋ってることにびっくりしてるけど、』


「 ... なあ、その重岡くんって呼び方やめてや 」


『 だって重岡くんは重岡くんでしょ？』


「 昔みたいに しげ って呼んで？ 」









重岡くんの中で私との昔の記憶はまだ消えてなかった





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