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2言目に出たのは意外に普通な言葉
『 綺麗 ... 』
「 黒白やのに？ 」
『 もうにおいとか、音とかベットの上から見るのとは全然違うよ 』
「 せやろ〜、気にってもらえた？」
『 ... 嬉しい。ありがとう、重岡くん 』
「 よかったわ、ほんまに 」
波の音だけが響いて私たちを震えさせる
それはこの先どうなるのかわからないと言われてるようで
私も同じように遠くを見つめてると彼の手が重なる
強く握るもんだから私も握り返した
重岡くんも不安なのかな
こんな不安飛ばして何処か遠いところに行きたい
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『 ねえ、重岡くん？ 』
「 ん？ 」
『 いつか私にも見えるかな、』
「 ... 絶対見えるようになる 絶対に 」
『 じゃあ、私の目が治ったらまた2人で見に来よ？』
「 ... 」
『 ... 重岡くん？ 』
「 ... そうやな、また2人で見にこよか 」
一瞬彼の顔が曇ったのは気のせいで
すぐ笑顔になって " 絶対やで " と言った
その後、帰ったら淳太くんとたか兄にこっぴどく叱られたのはいい思い出
たか兄と自分の病室に戻ると
『 ... え 、望？ 』
「 おう、久しぶり 」
「 最近、望の顔見てなかったやろ。無理矢理俺が連れてきた 」
『 どうしてたの？今まで、』
「 流星と補習、忙しくて連絡できやんだ。」
「 望、口開けばAのこと話して " 会いに行ったらええやん " って言うたらすぐ拗ねてさ 」
「 ばっ、ばか！そんなんちゃうし 」
あれ、望も補習あったんだ
なんか2人が喋るところ久しぶりに見るから嬉しい
バチッと望と目が合うと逸らされての繰り返し
そんな彼も " また2人で話そうな " なんて言うから余計わからない
なんだ、私って人のこと知ってるようで知らないんだ
今だけじゃない
きっと小さい頃からそう、自分のことばかり
" ほんとはみえてるんやないの？ "
" 嘘つきは泥棒の始まりだよ "
疑われたときの言葉は今でも覚えている
もちろん絶対忘れないし、一生消えない
そもそも私が見えてたら入院なんてしてないし、たか兄にも迷惑なんてかけていない
逆に私が普通の子だったら、きっと重岡くんとも流星くんとも喋ってない
この時間を生きてることが私の運命でこれが私なんだと思う
もう、今後の未来なんて決まってるんだろな
こんな時にも空は灰色で私たちを見つめている
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みゆう。 - 私、ハッピーエンドが好きなのですが、これを見て、バッドエンドもいいなと思いました（笑）すいません、文字数が、。２つになりましたけど、次の作品も拝見させていただきます！言葉選びがご上手でもう最高の小説家だと思います！主さんの作品も主さんも大好きです！ (2020年5月6日 4時) (
レス) id: 64cca1ce50 (このIDを非表示/違反報告)
みゆう。 - 今日、このお話を拝見しました。蝉さんの作品、これで２つ目なのですが、毎回涙腺が崩壊してます（笑）ハッピーエンドじゃつまらないって、紹介メッセージ？みたいなところに書かれていましたよね。 (2020年5月6日 4時) (レス) id: 64cca1ce50 (このIDを非表示/違反報告)
るい - めっちゃいいお話やって、号泣しました!なんかもう、しげーーーーーーってかんじです!笑 (2018年7月16日 15時) (レス) id: fe6c19477c (このIDを非表示/違反報告)
メイリ(プロフ) - なんのんさん» コメントは全て読んでいます！本当にありがとうございます、、こうやって気軽にしてくれると作者として嬉しいです。こんなのが作者と言えるのか分かりませんが、これからもよろしくお願いします(＞＜) (2017年4月4日 1時) (レス) id: 5da9c774ff (このIDを非表示/違反報告)
なんのん(プロフ) - コメント見てくれて本当に嬉しいです！ずっと待ってたんです、返信が欲しいんじゃなくてコメントを見て欲しくてこんなにも楽しく読めて本当にいい話でした！！！ (2017年4月4日 0時) (レス) id: 66b491b237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝉
| 作成日時：2016年9月4日 20時
