刺 激 ___ ( 赤 )

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朝はいつも7時に起きるけど、今日はなぜか6時に目が覚めてしまった


病院にいるとなぜか閉じ込められてる気がして違和感を感じていた


ベットも変わりなかなか深く眠れない








まだ6時だというのにもう病院は動いている



クシャミをするおじいちゃん、ガタガタと車椅子の音

とにかく色んな音がする

いろんな音がするように、色もいろんな色があるんだろうな


朝ごはんを食べたら一気に暇になって、この生活が1ヶ月と考えると憂鬱になる


そんなことを考えているとガラッと音を鳴らして誰かが入ってきた






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「 A！！！ おはよう！！ 」


「 え、重岡くん！？ 」


「 なんやねんそんなビビって〜、A寝とるかと思って驚かそうとしとったのに起きてるやんけ〜 」


「 なんか寝つけなくてね」


「 まあ、そうやんな。ベット硬いし、腰痛いわ！ってな！ぎゃはははは 」





たいして面白くないことを爆笑する重岡くん


でも、彼の笑顔を見てたらつられて一緒に笑ってしまった







「 よっしゃ！じゃあ、これから冒険行くで！ 」


「 冒険？ 」


「 俺が色見せたるって言うたやろ？ 今から外行って色に触れんねん。」


「 ... 」


「 どうしたん？... 嫌やった？ 」


「 ううん、その逆。そこまでしてくれる人は初めてだからビックリしてるの 」


「 なんやねん、当たり前やろ？ ほら、行くで！」






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久しぶりに外の空気を吸うと体がスッとした


重岡くんは沢山私に色を教えてくれた


毎日、毎日新しい発見があって自然に彼の警戒心も溶け短時間で凄く仲良くなった




でもそれと引き換えに望とはあまり連絡をとらなくなった

とらなくなったというか、生存確認すらできてない





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「 ... A？ 」


「 ん？ 」


「 いや、名前呼んでもぼーっとしとったからびっくりしたわ、ははっ 」


「 嘘 、ごめん。なんか考え事してたみたい 」


「 まあ誰にでもあるって ... あ！これ何色かわかる？」


「 え、急に？ ふふ、えっと、それは... 」





手の平にのっている葉っぱらしきもの

淡い感じもするけど濃い感じもする




「 ... 緑？ 」


「 そう！正解！やるやん！！だんだん色わかってきたな、あとは... 」


「 刺激。」


「 え？ 」


「 何か大きな刺激や感動があったら見えるようになるかもって淳太くんに言われたの。」


「 刺激なあ、」




考えごとをしてるのか急に黙って葉っぱを見つめてた






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