雨音 ページ6
雨はだんだんと激しく地面を叩き、視界は霧がかかる。
真代瀧は「この二人が神木健太くんと大島尚信」と水瀬拓真に言った。尚信が、なんで俺は君づけじゃねーんだよ、と吼えて、なんか今日の尚信はずっと怒ってるなと思った。いつもはこんな苛々してないし、基本明るくて無駄にテンション高い奴だから、勘違いしないで皆さん。
「あの、さ、真代くん………なんで俺達を、その………」
真代瀧を真代と呼んでいいのか君づけにした方が良いのか、またはさん付けで呼んでしまおうかとちょっと戸惑った。
「軽音部に入れさせたいの？」
真代瀧は、ちょっと考えてから、ぽつりと呟いた。
「一番悲しそうだったからかなぁ」
ん？どういうこと？
俺と尚信は今同じ顔をしていると思う。
はっと真代瀧は慌てて言葉を繋いだ。
「あの〜、部室が荒らされて楽器が駄目になっちゃった時あったじゃん？あの時さ、皆、もういーやみたいなシらけてだけど。二人だけなんかすごい絶望的でさ、アハハハハ」
なぜ最後笑った。俺のとなりの、尚信は珍しく真顔だ。怖い。汗だらだらで苦笑を浮かべる俺と、なぜか笑っている真代瀧と、怖いほどの真顔で真代瀧を見つめる尚信、そして何故かずっと俺をガン見している水瀬拓真。なにこの空気感、温度差。そんな中、構わずに喋り出す真代瀧はすごいと思う。
「で、帰りとか泣いてたらしいし？そのあと１回部室来たんだって？」
誰もいなかっただろうけど、と付け足した。
思えば部室使えない日でも毎日練習来てたよね、と思い出した感じで一人ぶつぶつ言い始めた。帰りに泣いたという説は、スルーしてほしい。１回部室に来たのは誰かまた、弾いてるかなと期待したから。真代の言う通り、誰もいなかったけれど。
他の人に当たろうとも思ったんだけどさ、と少し小さめに言う真代の声が、雨音で書き消される。雨の音はさらに増していくばかり。
言わなくてもわかった。俺と尚信、真代の３人以外の元軽音部員は別の部活に入ったりバイトを始めたり、または塾に行ったりなど、忙しそうな日々を過ごしている。そこで勧誘しても断るだろう。
俺達暇そうだもんなぁと、妙に納得してしまった自分を殴りたい。
「………四人でやろうよ、軽音。」真代瀧の眼が真っ直ぐ俺と尚信を見た。「暇そうだからじゃない。僕とたっくんが弾いてるとき、無意識に指動かしてるの、知ってるよ。」
「きっと楽しいよ」
「ほら、たっくんも言ってるでしょ」
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まきゅもきゅ＠九松(プロフ) - 結咲。さん» こちらこそありがとうございますぅぅぅぅぅ！貴方様の作品もずっと応援しています！ (2016年9月25日 19時) (
レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)
結咲。(プロフ) - まきゅもきゅ＠九松さん» ありがとうございます！ありがとうございます！ありがとうございます！泣 ぜひぜひ作品見に行かせていただきます！ (2016年9月25日 18時) (レス) id: aa201165a1 (このIDを非表示/違反報告)
まきゅもきゅ＠九松(プロフ) - 結咲。さん» お邪魔させていただきました！すごく興味深いですね！思わず入り込んでしまうような・・・！宣伝もさせていただきますね！これからも頑張ってくださいね！私の作品もよければ見てって下さいね(笑) (2016年9月25日 17時) (レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)
結咲。(プロフ) - ねこまんま 21号さん» ありがとうございます！(泣)ウレシすぎて死んでしまいたい！(泣)更新頑張ります！ (2016年9月18日 12時) (レス) id: aa201165a1 (このIDを非表示/違反報告)
ねこまんま 21号(プロフ) - 面白いです！！ 更新、頑張って下さい！！ (2016年9月18日 11時) (レス) id: 0270f76ad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結咲。 | 作成日時：2016年7月26日 14時
