【DEATHNOTE】名探偵と殺人鬼と俳優【男主】2

72冊目 ページ26

『疲れたなぁ…』






ワタリさんの車の中でボヤく。

俺の頭の中には未だにさっきまで演じてた役の感情がぐるぐると渦巻いてる。

いや、むしろこの感情を忘れたら明日の撮影が大変なことになる。




主人公役の怪我でだいぶ遅れたから、今日の撮影はかなり忙しかった。帰る時間も予定より遅い。

帰ったら床で寝られる気がする。

今日は久しぶりに捜査本部の方の寝室で寝るか…。







.









車の中ではそんな呑気なことを考えてた。







『…何だこれ』







帰って1番最初に目に入ってきたのは鉄格子の中に入ってる月と総一郎さん。

それから、大学で一度だけ見た月の彼女が拘束されてるモニターだった。







「朝の変なテンションは直ったようですね」


『いや、…それ、…これ』







いや、それよりもこれどういう事だ。
と言いたかったが、あまりの動揺に声が出なかった。

いや、動揺しすぎ俺。
少し落ち着け。

こいつは盗聴も盗撮も平気でやるような奴だ。
監 禁だってしてもおかしくない。







『はぁ、取り敢えず何でこうなったのか経緯を聞きたいんだけど』


「私もAの意見を聞きたいです。
場所を変えましょうか」

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