第4話「高校受験とそれから」 ページ5
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彼らと出会ったのはいつか、正直覚えていない。物心ついたときには隣にいたし、何も気にせずずっと同じ道辿ってきた。
しかし一度、彼らとは違う道を行こうとした時があった。それは中学3年生の秋、行く高校を決める時だった。
第4話「高校受験とそれから」
炭治郎と善逸は学年トップレベルの頭の良さだった。2人とも努力するし2人ともそれが結果に出る。それに比べ私は中の上くらい。2人と同じ高校行くだなんて到底思いもしなかった。
そして迎えた三者面談の前日、親に言われたのだ。
「炭治郎と善逸と同じ高校にしなさいよ。」
衝撃的だった。いや、衝撃的すぎて思わず「え?」と言った。
「まってお母さん、キメツ学園は明らかに偏差値が足りないんだけど...。」
「炭治郎と善逸に教えてもらいなさい!炭治郎と善逸と違う高校に行ってるあなたの姿を私は見たく無いわ...。」
「んん!?だって2人も受験だし自分の勉強したいでしょ!」
「炭治郎と善逸が私に直接言ったのよ。「勉強は教えるからなんとしてでもAを説得してくれ!」って。だから大丈夫よ!」
正直、震えた。炭治郎と善逸って過保護っぽいとこあったけど、その時「あ、コイツら過保護の度超えてる…」って初めて思ったんだよ。
そして案の定キメツ学園を選ばざるを得なくなってキメツ学園にして、炭治郎と善逸が毎日私の家に来て教えてくれた。
それで3人合格、あっぱれあっぱれって感じだ。
「こら!A膝が隠れてないぞ!校則違反だ!スカート丈下ろしなさい!」
「Aカーディガン着て!!寒いでしょ!あとマフラーとコートも!」
そして私がイモっぽい高校生になったのも彼らが原因だ。スカート丈については炭治郎にめっちゃ言われるし、善逸はいつも自分のマフラーを私につけてくれた。
「あ〜私も登校中の道角でイケメンとぶつかりた〜い」
少女漫画にハマっていた私がぽろっと言った。
「待ってろ!俺がそこの道角でスタンバイしてくるから!」
「炭治郎馬鹿なの!?故意にやったやつなんてただ痛いだけだし全然キュンキュンしないよ!っておーい、行くな!」
炭治郎がイケメンなのは否定しない。だけど、お前のその馬鹿さ加減も肯定せざるを得ないのである。善逸も呆れてる様子で…って
「じゃあ俺次の道角で待機してくるな!」
「お前もかよ!行くな!」
そんなこんなで、高校生の時からずっとこんな調子な私たちでした。
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セシルン(プロフ) - この作品も好きなんですが極悪犯の方も好きでまた読みたくて気づいたらパスワード掛かっていたのでパスワード教えてほしいです!お願いします! (2021年7月22日 1時) (レス) id: 23bae16f03 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 豆大福さん» 皆様のおかげで無事完結することができました!ほのぼのとしていただけたのなら幸いです!そしてこちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします! (2020年3月21日 9時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - ふぇりさん» ほのぼのとしていただけたのなら幸いです!!こちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます!!!これからも頑張りますので、何卒よろしくお願い致します! (2020年3月21日 9時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - なはやんさん» ありがとうございます!!無事完結できましたのも皆様の応援のおかげでございます!!こちらこそ素晴らしいコメントありがとうございます!!これからも頑張りますので、何卒よろしくお願い致します! (2020年3月21日 9時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
豆大福 - 完結おめでとうございます!見ていてほのぼのしていました!これからも応援してます! (2020年3月21日 8時) (レス) id: eb8684d377 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬん | 作者ホームページ:http://urana
作成日時:2020年3月13日 0時