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居心地が悪い車内 ページ2






朝、鬱な気持ちでカーテンを開ける。キラキラしてる太陽が憎い。


会社に行くのにこんなに気が重いのは初めてだ。あの勘違い野郎と会うかもしれないと考えるとどんどん気が落ちて行く。

しかし会社には行かねばならない。
いつも通りトーストを焼いて情報番組を見て、スーツを着て、髪の毛をセットする。

それからエレベーターで下に降りた時、突然いつも通りじゃない光景が待っていた。




「おはよう。」
「………へ?」




長い車から降りてきたのだ。昨日の勘違い野郎が。まず長い車にも驚いたし、勘違い野郎がいることにも驚いたが、私はスルーして会社に向かおうとした。

何もみていない。私は何もみていないと暗示を掛けるも、彼に掴まれた腕はその行動を阻止してきた。



「おい。」
「…何を考えているんですか?」
「お前を迎えにきた。」
「質問の答えになってないんですけど…。」



しかし男の力だ、勝てるわけがなく私は彼の車に乗った。


リムジンというヤツだろうか、初めて乗るけど大層居心地が悪い。私をこの車に乗せた犯人が無言だからだ。



「あの、本当に怖いんですけど、大体どこに向かってるんですか?」
「俺の会社だ。」
「あぁ、俺の会社…うん、私と同じところですよね。」



私が質問をしないと彼は無言になる。本当に何を考えているのかわからない。



「なんですか?それ、昨日のお詫びでもしてるつもりですか?」



私は思わず口走ってしまった。でも、この人が何を考えているかわからないから仕方なのないことだと思うけど。



「…お詫びじゃない。」
「じゃあなんですか?これは。」



「…俺と結婚してくれ。」

「……………は?」



何をどう思ったのかわからないけど、彼は無表情で私の手を掴みそう言う。本当に怖い。




「昨日助けたのは、俺が好きだからだろう?俺もお前が好きだ、だから結婚してくれ。」
「いや!ちょっと待ってください!好きなわけないじゃないですか…!」



急に饒舌になった彼の言葉に必死で反論するも、彼はムフフと笑い出す。



「照れてるのだな。」
「照れてねえよ!!!」



あぁー、頭おかしいんだ、この人。

とりあえず、この人を助けた昨日の自分を殴りたい。


勘違い野郎=→←偉そうなヤツ



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にぃ - とても面白いしキュンキュンしました。これからも面白い作品作ってください。 (2020年8月23日 21時) (レス) id: e653c86382 (このIDを非表示/違反報告)
陽渚(プロフ) - 面白かったです!他の作品も読ませてもらってます!頑張ってください (2020年8月4日 22時) (レス) id: 0a67e21c60 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - Regulusさん» ありがとうございます!!そう言っていただけると心からかいてよかったなぁと思います!次回作も是非見てみてください!これからもよろしくお願いします! (2020年4月4日 22時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - 完結おめでとうございます(*´▽`*)とても楽しませて頂きました!次回作も楽しみに待っていますo(*⌒―⌒*)o (2020年4月4日 14時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 月花さん» ありがとうございます!そう言っていただけると書いてよかったなぁと思います!本当にありがとうございました!! (2020年4月2日 23時) (レス) id: 2ea5b93c28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬん | 作者ホームページ:http://urana  
作成日時:2020年3月27日 22時

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