それぞれの愛し方で【F.Tatsuya】 (ページ1)

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噂の私達/抱きしめてキスして守ってページ1

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怒涛の一年が終わった

今日は新入社員が入ってくる日で、とうとう私も先輩になるのかぁと余韻に浸っている

「今日からAは先輩だね笑」

『大丈夫、かな？』

「大丈夫だって笑でも、転けないでね？」

『気をつけます…』

二人して鏡の前で準備していると、触れて欲しかったのか触れて欲しくなかったのか曖昧な話題を出してきた

「よし、行きますかね」

『はい笑』

「ん、おいで？」

ジャケットを着る前に手を広げておいで？っていう彼にまた惚れた

『…ん～』

「んは、お互い頑張ろうね」

素直に抱きつきに行くと、後ろに手が回ってきて背中を撫でてくれる

「そういえば、もう道覚えたっしょ？」

『…あやふやですけど…』

それから家を出れば毎日通る道のりが出てくる

その道を2人で歩きながら会社へ向かった

向「A！ふっかさん！おはようさん」

「おぉ、康二おはよ」

『康二、おはよう』

向「今日なぁ、やっとラウールが来んねん」

「うちの営業でしょ？」

向「そやで？」

「いやぁ、あいつ俺の事わかってるからなぁ」

調子に乗り出した辰哉くんを置いて康二と共にエレベーターへ乗った

「え、ちょっと！置いてかないでよ！」

慌てて走ってきた辰哉くんはなんとか間に合って、息を切らした

向「もぉ、はよせんとあかんねん、俺営業部の代表で出んねんで？」

「え！お前そうなの！？」

向「この前決めたやんかぁ」

同じ営業部どうしてで言い合っているところを見ると微笑ましくなってくる

ラ「あ！Aさん！」

『あれ？ラウールくん？』

ラ「早く着いちゃって笑」

『案内しようか？』

ラ「はい…」

エレベーターのドアが空いた途端に、一際目立つ身長の子が居て

誰だかすぐ分かった

一年前辰哉くんに案内してもらった通り、私が案内してあげようとした…

「あぁ～俺が案内するよ？」

ラ「ふっかさんですか？Aさんでいいですけど…」

「おぉい！俺でもいいだろ！」

辰哉くんと会って結婚式以来なのにもう打ち解けている

私の周りの人は大体コミュ力が高い人ばっかりで羨ましくなる

『と、とりあえず早く行かないと』

向「もぉ！俺が連れてくから！Aとふっかさんは早く帰り！」

ラ「あ、Aさん、また！」

康二が最終的に連れていくことになり、押し返された

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