愛すべき人はツンデレでして。(ybhk)

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「薮と仲直りしたの？」


今日のペアは光だから、ちょっと気になって
スタッフさんたちがセットを整えてる間に聞いてみる。


光「仲直りって…。
別に喧嘩した訳じゃないし、薮も気にしてない感じだしさ。
俺だけ気にしてるのも変かなって。」


「…無理してない？」


光「フフ、そうかもね。
…でも、もう気持ちも入れ換えたし
あんまり深く考えてることはないかな。」



「そっか。…なら、俺はダメかな？」


嫌なやつだよな、俺。
薮の事を応援しときながら、こんなこと言うんだもん。


光「伊野ちゃん…？」


「…いや、薮がダメなら俺にしとけばって
思っただけだよ。」


光「…うん、ありがと。気持ちだけ受け取っとく。」


やっぱり、俺の言葉は本気にされてないようで
秒で断られる。



「光、本気で一回、俺とのこと考えてくれないかな。」


そう言った瞬間、驚いたように
こちらに顔を向ける。

そういう、ちょっと子どもみたいな仕草も
可愛いんだよな…。


光「伊野ちゃん、ホントに言ってる…？」


「言ってる。
今まで、光の応援してたから言えなかったけど…。
なんなら、やぶの変わりって思ってもいいからさ。」


緊張してるのか、ときどき声が上擦る。

こんなに緊張したの、いつぶりだろ。


光「考えて…みる、ね…。」


……俺がこんなこと言っちゃったからかな。


光はそれ以上口を開かなかった。

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