愛すべき人はツンデレでして。(ybhk)

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光「ほんっとに、大丈夫だからっ！」



近寄る伊野尾を押して、
少しでもバレまいと距離を取る光。



伊「えー？なんで？
…あ、もしかして、薮だったりする感じ？」



伊野尾は、分かっててそういう事を口にする。
光に聞きながらも目線は俺に向いてるし。


バレてるのは分かってるけど、
「俺は何もしてねーよ。」と、わざと顔をそらした。



伊「ありゃ、違うか。
…じゃあ、どうしたの、これ。」



顔の向きを変えないままもう一度見ると、
伊野尾と目が合う。


ニヤニヤと笑って
「お前の仕業なの知ってるぞ」と訴えてくるから、
ハハハと笑って誤魔化した。




光「引っ掻いたの。」



伊「なにで？」



光「えと…、自分の爪、？」



伊「ふーん…。おりゃっ！」



光「った！…ちょ、伊野ちゃん！」



伊野尾が不意打ちに絆創膏を剥がしたらしく、
光のオドオドした声が聞こえる。



伊「引っ掻いて、こんなのになるかなぁ。」



光「…な、なる！…なったから、現に今、こうやって…」



「光、当分前からバレてるから隠しても無駄だよ。」



俺は一生懸命隠す光に笑いがこみ上げ、
クスクスと笑ったまま近づいた。



伊「もー、今から面白くなるのに〜…。まぁいいや。
二人ともほどほどにね。撮影あるんだから。」



高「えっ、なに！
引っ掻いたんじゃなかったら、何の跡なの？！」



「…、さぁ？」



高「えっ。何の跡なの、光くん！」



光「…知らなくていんじゃね？」



高「ねぇ、ちょっと二人とも！
…あ、伊野尾くん教えてよ！」



伊「俺も知らなぁい。」



高「ねぇってばぁ！！」



このマークが何なのかなんて誰も知らなくていい。
光と俺さえ知ってれば。



Fin.

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