愛すべき人はツンデレでして。(ybhk)

。 ページ19

．


「とりあえず、熱はかろ。」




長年一緒にやってきてるスタッフばかりだ。
事情を話せば動いてくれるかもしれない。




俺は楽屋の隅に置いてある救急箱から
体温計を取り出して、光に渡した。




知「どうー？行けれそう？」




そこに、あまりにも集合の遅い俺たちを呼びに
知念がきた。




口調には表れてないけど、
知念の顔は少し不機嫌そう。





「悪い知念、光が体調くずしてて…」




知「えっ、それ早く言ってよ！ヒカ、大丈夫？」




光「別に大丈夫だよ。なんてことない。」




俺は知念に『強がってるだけだから。』と目線を送ると、
知念も『分かってるよ』と言わんばかりに軽く頷く。





知「じゃあ、もしかしたらってことを考えて
スタッフさんに言ってくる。」





「悪い知念、頼むわ。」




知「まかせて！今度は寿司ね？」




「はいはい笑」




また奢るのか。
まぁ、それなりの事はやってくれてるしな…。




光「今度…？」




「あぁ、こっちの話。
この前、焼き肉奢れって言われたんだよ。」




ふーん、と不思議そうな顔をする光。
ぜってぇ言わないけどな。
なんで、焼き肉を奢るハメになったのかなんて。




ちょうどそこに、ピピピ、と電子音が鳴った。

。→←。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す