もう1人の男装少女【ツイステ】

Twenty two ページ25

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私は実習室の棚にある参考書を取るために椅子から立ち上がった。




フロイド「…………………



.



……ねー、A」


A「ん？」





名前を呼ばれた。



何だか不安げな声色で。




フロイド「なんか、




.




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今日かわいい。」





いつものにやけ顔じゃなくて


ふざけもせず


いたって真剣な顔で言った言葉





A「……………………


.


.


は、」


頭が働かない。


フロイド「なんてゆーの、

いつもよりぽけーっとしてるし。



さっきオレが残ってやろうかって聞いたらありがとって言ったでしょ。

へへっ、今日素直じゃん」



A「っうるさい、」



私は気にせずに参考書に手を掛けた。


すると、参考書に掛けた手を上から包むように握られる。


A「っ！？」



フロイド「……


ほんっとかわいー、」



A「うわっ、」


握られた手を引っ張られ、
そのまま隣の本に手を乗っけられた。



フロイド「さっきのやつ3年の実習の教科書。

あってんのはこっち。



………ははっ、
(ﾎﾞｿｯ)動揺してんのばっればれ♡」


A「っ…////」



普段女として扱われないせいで、


フロイド(距離感バグり野郎)にされる事に対しての免疫が、


悔しい程に全く無い。



フロイドは正しい方の参考書を私に渡すと、

ばーいばーい、と今までの事が無かったみたいに部活へ行った。



A「………すぐアイツのペースに持ってかれる、」


フロイドに限ったことでは無いが、


女扱いされる事に慣れていないせいでちょっとでもなんかされると、

すぐ動揺してしまう。



A「………もーやだ、」

結局また机に突っ伏してしまった。



A「こんなん男に飢えてるやつにしか見えねぇよ……


…ちゃんと男にならないと」



そういう条件で入ったんだ、


頑張って守るしかない。



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