気づいたらあのマレウス・ドラコニアに囲われてた件 ページ1
サブタイトル 仕事がお早いですね
≠監督生。監督生じゃないこが夢主です。
夢主が人外
変換はカタカナがおすすめ
捏造過多
___
「A嬢、僕と遊んでくれないだろうか」
「もちろん喜んで」
うわぁ、顔が良い。突然だが私はA・フィレストフィレス。茨の谷の宰相の娘だ。所謂ご令嬢。深窓の、というより悪役が頭に着くようなご令嬢である。高飛車で傲慢。下々の者を見下すのは当たり前。使用人を人として扱わない。最早悪役と言うより極悪の方が似合うんじゃね?と言わんばかりの悪役令嬢っぷりだ。何故そんな女がこんなに客観的に自分を捉えていれるかというと、
「(異世界転生、しちゃったなぁ……)」
そう、前世の記憶が蘇ったからである。
あれなんか顔が違うこんな私顔良かったっけ?と違和感を覚え、そこからどんどん前世の記憶が蘇る。
人格は7対3と言った所か。やはり今世の自我の方が強い。が、前世の記憶のおかげか、自分を客観的に捉えることができるようになった。精神が成長したとも言う。
そして、目の前の顔面偏差値高杉くんはマレウス・ドラコニア。茨の谷の次期当主、つまり皇太子殿下である。触り心地の良さそうな漆黒の髪に、人間味のない(実際人間では無いのだが)陶器のような肌。幼いながらも鋭い目、爛々と光る瞳は彼の魔力が高い事を示している。何より目を引くのは頭にある角だ。羊のような、ヤギのような禍々しくも美しい角。
あれ握ったらラジコンみたいにできそう、なんて思った私は殴られてもいいと思う。
まぁ、そんな彼に遊びに誘われた。何故か分からない。とりあえず返事をしておく。するとぱぁと微笑んで弾んだ声を出した。何こいつ可愛いな。アやべ一国の王子をこいつ呼ばわりしちゃった。反省反省。
それからは2人で森を見に行ったり、大人達の話を聞きにいったり、勉強したり、勿論子供らしく鬼ごっこなどもした。
月日は流れ、私も彼も人間で言う15歳ほどの見た目になった頃だろうか。
彼が突然口を開いた。
「それで、婚儀はいつ行う?」
「は?」
「聞こえなかったのか。婚儀はいつ行うか聞いているんだが」
「は?」
「婚儀だ、結婚。いつ行う?」
「こんぎ」
「そうだ」
「けっこん」
「ああ!Aは人間の文化が好きだったか?それなら指輪も用意しよう。石はどんなのにする?」
「ゆびわ」
「ダイヤモンドか?エメラルドか?サファイアか?」
「はゎゎ」
「そんな石あったか?」
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作者名:名有りの55号 | 作成日時:2021年2月14日 23時