風邪の妙薬はプリンである 2 ページ7
「ｯえ、と…。」
「し、シャオロォンｯ！！」
ピンポンっ
ロボロかもう一度インターホンを鳴らす。
しかし、全くシャオちゃんが出てくる気配もない。
2人で顔を見合わせて、手に持ったままの見舞い品を見下ろした。
「どうする…？このままほっとくか？」
「ほっとく訳にはいかんやろ…。ま、ず…電話？」
「せやね…。」
2人で鞄に手を突っ込み_______否、突っ込んだのだが、私のスマホは充電切れ。
ロボロに至っては、今日に限ってスマホを会社に忘れるという凡ミスをしてしまった。
…進もうにも進めない。災難な日である。
不人気の加護でも付いているのだろうか。
「ど、どする…！？」
「た、しか！
「じ、じゃあ、私ひとっ走り行ってくるわ！」
「おん！任せた！！」
ロボロの声を背に受けながら慌てて階段を飛び降りて、近くのコンビニまで走る。
オフィス街近くの道をOLが走ってるのもなんだか妙だが、今は同期の一大事(かもしれない)
ぬるい事は言ってられへんのや…！！
と、自分の羞恥心を押し殺しながら走り、コンビニ前の電話ボックスに飛び付いた。
あれ、そういえば。
…シャオちゃんの番号、何やったっけ。
ここで、ある疑問に気付き、また顔色が青くなった。
そう言えば、私、シャオちゃんの番号覚えてない。
「詰んだわ…。」
はぁぁ…と深いため息を吐いて、電話ボックスに頭を打ち付けた。
ここまで走った努力は何だったのだろうか。
私の羞恥心を返してくれ。
とほほ…と鞄の中で眠る充電切れのスマホを恨ましげに見つめた。
元はと言えば此奴のせいなんだからな。
「あれ。…ｯと、何してますん…？」
「ん…あれ、店員さんだ…！？」
はた、と振り向いてみれば少し引いたご様子の、あのー敬語が使えない店員さんがひとり。
スーパーの買い物袋を引っ提げて、ぽかん、と此方を見つめている。
…どしよ、頭打ち付けてるの完璧見られたわ。
「今日はおひとりなんで、すね？」
「あー、えと、1人が熱出したんで、その見舞いに来ただけで…！！ほんとは、2人なんですけど。」
「あ、ほうなん…ですか。」
焦ったテンションで、そのまま言ってしまった。
やべ、引かれたわ絶対。
…額から垂れた汗は、きっときっと蒸し暑い夏夜のせいにしておこう。うん。
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ネリー(プロフ) - 匿名さん» ふふ、ご来店ありがとうございました！ この作品でお腹いっぱいにして頂ければ何よりです笑 飯テロ頑張って良かった…！！こちらこそ素敵なコメントありがとうございます…！！ (2021年5月31日 18時) (
レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - ご馳走様でした…！！！ほんとに描写が凄くて、読みながら想像してお腹空きました…！！！文字で飯テロされたの初めてです；；素敵な作品ありがとうございました！ (2021年5月29日 5時) (レス) id: 6c6ea452a5 (このIDを非表示/違反報告)
ネリー(プロフ) - イさん» 私が参考にしたサイトでは五段階評価でした…！！10段階の評価もあるんですね…！！？？ 是非、口コミ評価も押してあげてください…！笑 親父さんが喜びます (2021年2月26日 17時) (レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
イ - 口コミ４，２ってええの？１０やと思ってた…… (2021年2月26日 16時) (レス) id: 6136328a84 (このIDを非表示/違反報告)
ネリー(プロフ) - みんとさん» ふふ、ご来店ありがとうございました！ 常連たちにご飯を美味しく食べさせるのにはなかなか苦戦したので、そう言って頂いて光栄です！また、提灯を光らせてお待ちしておりますね (2021年1月11日 17時) (レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネリー | 作成日時：2020年6月18日 1時
