もんじゃの魔法 5 ページ24
「あの、バイトは募集してるんすか？」
「ん〜…まぁ雇えるほど人件費無いからなぁ…。バイトは募集やけど、仕事量に見合ってない賃金やねん…。」
「…なら、俺を雇ってみません？」
「ふぁ？」
ゾムさんがぽかん、と顔を上げた。
そんな顔とは反対に、ショッピくんの顔はすごく涼しげである。
「え、でも、バイト代安いで？うちは、まかないくらいしか出せへんし…。」
「ええですよ。…俺はバイト代求めて言ってるんやないです。…てか、まかない出してくれんなら無料でええです。」
「…ま？」
「マジっす。」
さらっ、と言い切ったショッピくんに、此方も目が点になった。
まかないで無料て…まぁ、ここのまかないなら私も食べたいが。
そこは良いとして…ショッピくんには、ひとつの問題があるのにお気付きだろうか。
「ショッピくん…アンタ、中学生やろ…。」
「…ん？」
ゾムさんも思わずぽかんとした顔をした。
…流石に保護者(仮)としては、中学生でバイトは認めることができない。
残念なのは分かるが、また数年後に_______
「や、俺は高校生っすよ。」
「はい？」
「は！？」
これには堪らずシャオちゃんも一言。
さらっ、と言ってのけたショッピくんに、思わず仰天した。
あれ、でも我々中学？の制服で登校していってるような。
…嘘はいけないぞ、と少し困った顔で彼を見つめると、ショッピくんはさらに驚きの事実を呟いた。
「あぁ、俺、高校の制服は親に買ってもらってなかったんで、無いんすよ。」
「言ってや！？」
がたぁっ、と暴れるシャオちゃん、ロボロ、私。
そんな中、涼しげなショッピくんを前に、ゾムさんは唸っていた。
まぁ、彼は俗に言う有能系男子だし、雇っても不備はないだろう。
しかし、本当に良いものか…と悩んでいるようだ。
…と、厨房の中から、お父さんが覗いた。
「ええんやないか。しょっぴ君雇っても。」
「んえ、親父が言うなんて珍し。」
「…俺もお前の他に店員を1人くらい欲しい、と思ってたところや。お試しでもええし、一週間雇ってみぃ。」
いつもは寡黙なお父さんだが、今日はやけに饒舌だ。
ゾムさんは、親父がそこまで言うんなら…とショッピくんに、紫のエプロンを手渡した。
「んじゃ、ショッピくん。明日から宜しくなぁ。ツーマンセルで頑張ろかぁ〜。」
「はいｯ！」
嬉しそうに笑ったショッピ君を見て、ゾムさんも微笑んだ。
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ネリー(プロフ) - 匿名さん» ふふ、ご来店ありがとうございました！ この作品でお腹いっぱいにして頂ければ何よりです笑 飯テロ頑張って良かった…！！こちらこそ素敵なコメントありがとうございます…！！ (2021年5月31日 18時) (
レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - ご馳走様でした…！！！ほんとに描写が凄くて、読みながら想像してお腹空きました…！！！文字で飯テロされたの初めてです；；素敵な作品ありがとうございました！ (2021年5月29日 5時) (レス) id: 6c6ea452a5 (このIDを非表示/違反報告)
ネリー(プロフ) - イさん» 私が参考にしたサイトでは五段階評価でした…！！10段階の評価もあるんですね…！！？？ 是非、口コミ評価も押してあげてください…！笑 親父さんが喜びます (2021年2月26日 17時) (レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
イ - 口コミ４，２ってええの？１０やと思ってた…… (2021年2月26日 16時) (レス) id: 6136328a84 (このIDを非表示/違反報告)
ネリー(プロフ) - みんとさん» ふふ、ご来店ありがとうございました！ 常連たちにご飯を美味しく食べさせるのにはなかなか苦戦したので、そう言って頂いて光栄です！また、提灯を光らせてお待ちしておりますね (2021年1月11日 17時) (レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネリー | 作成日時：2020年6月18日 1時
