風邪の妙薬はプリンである 6 ページ11
「んふふははｯ！！…ホンマですか。」
「おん、勿論。…ダークマターよ、あれ。」
学生時代、卵焼きを作ろうとしてスクランブルエッグの炭版を作ったり、パンケーキ作ろうとして、パンを持ち出してきた時は、ほんとにびびった。
でも、無自覚男子って、きっとシャオちゃんみたいなのを言うんだと思う。(違う)
ちんっ
「あ、出来たみたいやわ…！！」
店員さんの手からあがる、ほんのり甘い湯気。
思わず生唾を飲み込んだ。
夜のおやつって、体重が活性化するのに魅力が有り余ってて困る。
…シャオちゃんやないけど、プリン食べたい。
「で、これを布巾で包んで、余熱蒸し。…あと10分くらいですわ。」
「はえぇ…もう出来たんや…。」
「ま、ぁ…甘い匂いしとるしなぁ…。」
まじまじ、と布巾に包まれる白いプリンを見つめていると、店員さんがカラリと笑った。
「んふ、これはお手軽なんでお勧めですよ。」
「今度作ってみるわぁ…。」
「食いに行くわぁ…。」
「やめてクレメンス。」
ロボロが来ると食べる分が減る______。
私の胃袋が苦い思い出を蘇らせ、思わず大袈裟に震えて見せた。
この子、小さい癖して食べる分は私と同じなんだから焦るよなぁ。
食費が馬鹿ならないから、ほんまに。
「ん…ええ匂いする…。」
「シャオちゃん、もうすぐプリン出来るから待っとってな…。」
「まつ…。」
のそっ
布団からゴソゴソと抜けてきた彼を宥めると、寝るのに飽きたのか、シャオちゃんはベッドの角に座った。
店員さんは、時計に目をやって、ちらり、と布巾の中を覗き、小さく頷く。
「おん、もう出来たみたいや…です。」
「ほんま！？…シャオちゃん！！手ぇ洗って待っとけや！」
「はぁい…。」
素直に手洗いに応じるシャオちゃんを洗面台へ見送り、私たちは店員さんの持つ、4つのマグカップを期待の眼差しで見つめた。
どうせなら、4つやし、店員さんも食べてけばええわな。
…なんて軽いことを考え、薄い色の小さなテーブルの前に3人で膝を崩して座り込んだ。
「ん…ぷりん？」
「せやで、プリンや。」
「食いたい…。」
「たぁんと食えや。」
ロボロがふっ、と笑ってシャオちゃんも一緒に、床へと座り込む。
4人で囲むテーブルは、いつもより1人多いからなのか、シャオちゃんの呂律が回ってないからなのか、なんだか特別な感じがした。
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ネリー(プロフ) - 匿名さん» ふふ、ご来店ありがとうございました！ この作品でお腹いっぱいにして頂ければ何よりです笑 飯テロ頑張って良かった…！！こちらこそ素敵なコメントありがとうございます…！！ (2021年5月31日 18時) (
レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - ご馳走様でした…！！！ほんとに描写が凄くて、読みながら想像してお腹空きました…！！！文字で飯テロされたの初めてです；；素敵な作品ありがとうございました！ (2021年5月29日 5時) (レス) id: 6c6ea452a5 (このIDを非表示/違反報告)
ネリー(プロフ) - イさん» 私が参考にしたサイトでは五段階評価でした…！！10段階の評価もあるんですね…！！？？ 是非、口コミ評価も押してあげてください…！笑 親父さんが喜びます (2021年2月26日 17時) (レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
イ - 口コミ４，２ってええの？１０やと思ってた…… (2021年2月26日 16時) (レス) id: 6136328a84 (このIDを非表示/違反報告)
ネリー(プロフ) - みんとさん» ふふ、ご来店ありがとうございました！ 常連たちにご飯を美味しく食べさせるのにはなかなか苦戦したので、そう言って頂いて光栄です！また、提灯を光らせてお待ちしておりますね (2021年1月11日 17時) (レス) id: 2de12fe1d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネリー | 作成日時：2020年6月18日 1時
