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「わりぃ、俺昨日いなかったから分かんねえな…一昨日は来てない」




前回同様小窓を開けて声を掛けてくれたふっかこと

深澤さんに会釈をすると、

俺らのコーヒーのトリコになったな?とドヤ顔をされた。

実にチャラい……。

そんな事は口に出す訳ではなく、

佐久間くんが切り込むように聞くも、

残念ながら昨日は他の店員さんに任せて休んでいたそう。




「じゃあ舘様いる!?」

「ちょっと待ってろ。……舘さん!昨日阿部来たー?」




舘様、舘さんと呼ばれる以前も見かけた調理人が

深澤さんの問い掛けに首を振った。

昨日は誰もアイスコーヒー買ってないよ、と一言付け足して。




「ごめんな佐久間、阿部なんかしたの?」

「ううん…。いや、何でもない!
ふっか、アイスコーヒーとカフェオレ頂戴!俺の奢りー!」




アイスコーヒーで良かったよね!?という問に

ありがとう。と返事をしながら、

返信のこないメッセージを眺めた。



死にたい彼が本当に死んでしまっているのではないかと

内心ヒヤヒヤしている。



そんな私を他所に、
まあ前もあったからな〜と呟く佐久間くんを見て、

一体ふたりが交換した秘密が何なのか気になって仕方がなくなった。


気持ちの問題なのか、

アイスコーヒーは少しだけ苦く感じた。

-→←彼。



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作者名:chirua | 作成日時:2022年8月7日 17時

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