無色の子 【呪術廻戦】弐

伍拾肆 ページ15

補助監督のもとへ向かいながら話す2人


「例えば…なんだっけ？

あのなんちゃらってやつとかだったら最強かな。」

「なんちゃらって何だよ。」


「なんか見た事あるけどほんとに忘れた。」

こんなやつ、と言いながら身振り手振りで示すが思いつかないよう。

「お前の育て親、体術のみって事は術式とかありにしたら勝てるって事か？」

「うん。

でも向こうからの奇襲からはじまったらちょっときついかも。」


あのときは痛かった、と呟くA

「負けんのか？」

「術式とか何でもありなら勝つよ。」

「体術のみなら？」

「5分は耐えれる。

フツーの人なら10秒立ってれば良いほうかも。」

「…どんだけヤバイやつなんだよ。」

だがやはり体術には自信がないようである。

「ゆきさんにも勝てなかったし、上にも呪力操作だけって言われてるからなあ。」

「ゆきさんってあの九十九由基か!?」

「うん。」

「特級同士で会ったことあんのか！？」

「うん。

特級なる前だけど、たまたま由基さんの現場で会ったの。

特級推薦してくれたのもゆきさんだよ。」

「すげーな。」

「よく分かんないけどね。

無茶ぶりは多いし、任務はさぼるし。

そう言えば悟、1級いつなるの？」

「あと一個推薦貰えれば行けんだけどな…。

単独が多すぎて1級と組ませてもらえないし組んでも同じ人ばっかなんだよ。」

「言っとこうか？

上に悟と1級で組ませてあげてって。」

「いいのか!?」

「うん。

私からじゃ推薦できないし、1個はもうもらってんでしょう？」

「よく言えるな。」

「まあこれでもそこそこ気に入られてるからね。

私からの評価言えば上がりやすくはなるかも。」

「日本で2人しかいねぇもんな、特級。」

「ゆきさん任務行かないから実質一人だけど。」

「大変だな。」

「1級も大変そうだけどね。

なんせ特級が実質一人だから弱めの特級呪霊なら祓わないといけないし。」

「まじかよ。」

「まあ明日ちょっと上に用事があるからその時掛け合ってみる。

無理だったら知り合いの術師に頼むね」


「傑はすぐに2人から貰ってたのにな」


「上からの嫌がらせじゃない？」


「そうだな」


「禪院も最近生まれた子達が術式もってなかったらしいし

加茂も最近生まれた子は持ってるらしいけど側室の子らしいし

五条が羨ましいんじゃない？」


「ああ…。」


「ほんと上は腐ってるね。

そのまま死ねばいいのに。」

苦笑いをすると補助監督の車に乗り込んだ。

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