91. 一点のシミ ページ11
結局昨日の夜は喜ぶ二人にちょこっとだけ日本語を教え。絶対頭に入ってないなアレは。
とうとう約束の、憂鬱な20:00を迎えようとしていた。
チャニョル君に会うのが嫌なんじゃない。むしろ、ときめきを与えてくれる彼には好意を抱いている。
何が嫌かって、関係を絶つことを直接宣言するのが嫌で。
よく考えなくても、自分ナニサマって話なのよね…。
罪悪感だらけ。
でも、と思う。全て彼のためだから。
偽善者と罵られてもいい。彼には彼らしい、つまりアイドルとしての輝かしい人生を生きて欲しい。
私という一点のシミさえ、作って欲しくはない。
「A…？」
キタ。くぐもったような、遠慮がちな声が、背後からする。
ここは、何か言われる前に先制攻撃！
A「ごめんなさい今日を境にもう二度と私と関わらないでくださ…」
「ちょ、ちょっと待って、まだチャニョル来てないから」
！？！？
あれ、この人は…
くぐもった声は、どうもマスクのせいだったらしい。
そのマスクを下げて、ニコッと笑うベク君の顔が現れた。
なんか拍子抜け…。
A「待って、なんでベク君がいるの…？」
BH「ベク！」
A「？？？」
BH「ベクでいいから。ってか、えくそ全員タメでいいと思う。気にする人いないし」
A「でも韓国は上下関係厳しいんじゃ…」
BH「そりゃ、えくそ以外はダメだよー？？笑
ここは特別！みんなAのこと気に入ってるし(笑)そっちのがむしろ喜ばれると思うよ(笑)」
A「オッパ、って付ける方が喜ばれるって聞きましたけど…」
BH「まあね、でもみんなピュアだから逆に照れちゃうんだと思う(笑)
だからほら、あそこにいるあいつも、呼び捨てで呼んでやって？？」
あいつ、と指差す方に目を向ける。
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作者名：ミミ | 作成日時：2014年8月9日 11時
