【募集企画】仮想世界戦争【#コンパス】2

83.曖昧な ページ42

この前の電話の討論は結局なにも答えてくれない美空がもうよく分からなくなって、「もういいよ。」と言って私は電話を一方的に切った。

言ってくれないと私は分からない。
このまま伝わらないのだ。

そう思っていた。




でも、感情的になりすぎたかもしれない。

冷静に話し合いができないと、しっかりとした話はできない。
感情論で全てを諮ることは出来ない。
それは私も分かってたはず。

けど、それが出来なかったのは、美空が大切な友人であったから。
大切と思っているからこそ、冷静に出来なかった。



「また、電話しないと。」


正直、全く美空の思ってることが分からない。
伝わらない。
だから、聞かなきゃダメなのに、それを拒んだ私も悪い。


スマホには留守電が1件入っていた。

「なんだろう……？」


録音されたメッセージをそっと開いた。


「柊ちゃん……ごめんね黙ってて
私は前に嬉しそうに#コンパスの事を話してたでしょ、だから管理者にあってみたいって言ってたから柊ちゃんの夢を壊したくなかった
私は#コンパスの事を気に入ってもらてるなんて思わなかった 嬉しかった ありがとうそして
こんな感じで柊ちゃんの夢を壊してごめんね
許さなくてもいいからこんな、私を恨んでもいい
だけどこれだけ聞いて欲しかった
それじゃあね……柊ちゃん
私の親友でいてくれてありがとう
そして、バイバイ」


夢を壊したくない？
別に私は美空が#コンパスの管理人でも構わないよ？
だって、それ以前に友達だから。
正直、立場とかどうでもいいかなって。
私はそう、思ったんだけどなぁ。


いて“くれて”？
バイバイ？どういう意味？

電話したけど繋がらなかった。


私は、どうしたらいい…？


答えはひとつしかない。

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