reborn ページ12
Aside
「なあ、黒龍の次の代、俺に継がしてくんねぇかな」
「え？」
「兄貴達の大事なもん俺が守りたいから」
イザナにそう言われ、私とシンイチローはクスッと笑った。我らが弟は良い奴だなあとでも思ってる、私が思ってるんだから
「ウン、いつかお前にって思ってたんだ
イザナ、ありがとう。兄弟で継いでいくのが夢だった
黒龍はお前…そして万次郎に継がせたいから」
「万次郎にその気はないみたいだけどネ」
「あ、それを言うなよ！」
イザナside
え？こいつ、お兄ちゃんじゃねえの？
それから俺は真一郎を避けるようになった。こいつは俺だけの《お兄ちゃん》じゃなかった。
「イザナ？……どうしたの、シンイチロー悲しがってるよ」
Aは色あせた髪を揺らして俺に尋ねた、あの日から俺は魂が抜けたみたいに生きてた。
あの鶴蝶にも心配されるくらいには
「……」
「むっ…」
するとAが立ち上がり、俺の前に立った、首を傾げながらAの方を見上げれば、Aは両手を振りかぶった
「っ！？」
ぱちん！と思ってたより軽い音が鳴った、Aは俺の頬を挟んで、ぷりぷりと可愛らしく怒っていた。
「そんなに血の繋がりって大事なの？」
「なっ…」
「私も、シンイチローも。イザナのこと心の底から大事にしてる。だって、イザナのこと弟だって思ってるから。」
「ちがう…！違う違う違う！！お前らは《俺だけ》のお兄ちゃんじゃなかった！」
ポツリポツリと黒い空から雨が降り出す
俺はAの手を振り払ってそういった、Aはその言葉に心底傷ついたような顔をした。
俺もその顔に少しだけ罪悪感を覚えた
「イザナ…」
「ほっといてくれ…」
「嫌…嫌よ!!!
私はイザナのお姉ちゃんだ!!!」
Aは歯を思いっきり食いしばってて、不細工な面で俺の手を強く強く握った。
そして俺を抱き寄せ、強く抱き締めた。
ぽろぽろと涙を流しながらそう泣き叫ぶAに俺は馬鹿らしくなってくる。
…なんで俺よりあんたが悲しんでるんだよ。意味わかんねぇ…
「だから、一緒にいてくんねぇかなあ」
「！
…俺が消えるとでも？」
「うん…」
アホかこいつ、と俺はため息をついた、Aがその溜息にびくっと肩を揺らした。
「…あんたみたいな情けない姉貴、ほっとけねぇだろ」
「っ！！イザナっ！！」
「ばか！滑るからやめろ！」
雨の中、こいつは会ってから今までで1番の笑みを見せてきた。
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Niar(プロフ) - 時系列もわかりやすくてすっごく面白い！応援しています✨✨ (4月17日 16時) (
レス) @page20 id: ca0bb8898a (このIDを非表示/違反報告)
如月 - とっても面白かったです(*´﹃｀*)続きが気になります！応援してます！ (2023年2月8日 6時) (レス) @page37 id: a09d72e675 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きが気になる (2023年2月5日 6時) (レス) @page37 id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ノア - やばいこの小説好き…更新待ってます！！ (2023年1月8日 18時) (レス) @page37 id: 4e46d58fa8 (このIDを非表示/違反報告)
かばおまん。 - 更新まってます！夢主のポジションいいですね (2022年7月25日 12時) (レス) @page37 id: aa2b55b842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Strawberry | 作成日時：2021年6月28日 1時
