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「お前は元々そーいうやつだったもんな」
「え、なにそれ」
「いーや？言った通りだよ」
ライナーにもエレンにもずっと甘かったもんな。とジャンが笑えばAははぁ、とため息をついて今度はクスクスと笑いだした
「ジャンガ覚えててくれて嬉しいなぁ」
「俺も…俺以外に覚えてる奴いないのかと思ってたからよ、安心したぜ」
「お前がそんなこと気にするタチだとはな」
「お前…ほんとに変わんねぇな…」
ライナーはなぜかウトウトしだしたエレンを抱き上げて寝かしつけようとゆりかごのようにゆれ、Aはあらためてソファに腰掛け直す
「俺はエレン寝かせてくるから」
「ん、ありがとうね」
「…確か小5だったよな？」
「うーん、…お兄ちゃんになって気疲れしてるのかも。私たちはお兄ちゃんだから。とか言ってないけど…エレンはどうしてもお兄ちゃんぶりたいみたい」
「…はぁ、ほんと変わんねぇ、お前ら！」
ジャンが面白おかしいように笑うのを見てAも少し驚き、釣られるように笑いだしてしまった。
「あなたも人のこと言えないからね？」
「あ？なんだと〜？」
ライナーが部屋から戻ってくる頃、何故かツボにハマって笑い続けていた2人に困惑するのはもうすぐあとの話である。
やっとふたりが落ち着いた頃、家電のコール音が鳴り響いた。Aが「誰かな」なんて言いながら立ち上がり電話をとると、相手が知り合いだったのか楽しそうな顔で話し始めてしまう。
しかしまぁ肝心な相手の名前を言わないものだから、ジャンもライナーも、相手が誰なのか分からずモヤモヤしてしまう。
「……なぁ、相手誰だ？」
「さぁ…俺に言わないってことは俺とも仲の良い奴のはずだが…」
「だよな？…気になる」
二人で話しを合わせて耳を済ませると、断片的に聞こえてきたのは「お元気で」「あなたも」「兵長」である。
「え？いま……言ったよな？」
「言った…兵長って言った…」
「うっっそだろ？兵長？あのリヴァイ兵長か？」
「お前浮気されてんじゃねぇのか」
「そんなわけないだろAだぞ」
コソコソ、コソコソと話すふたりが視界に入ったのか、Aは電話に向かって「ちょっとすみません」と言うと電話口を抑えて2人に向かって首を傾げた。
「どうしたの2人とも」
「えっ！？いや、誰と電話してんのかなーって」
「え？リヴァイ兵長だけど、どうして？」
「ほ、ほんとにそうだった…」
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作者名：ふりこ | 作成日時：2022年3月3日 14時
