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愛した人が死にました。それも自身のあずかり知らぬところで、
不思議と涙は流れなかった、ただそのことを聞いた瞬間ドンと鈍い音で心臓を撃ち抜かれたような衝撃が走っていたのは覚えている。
ただその時は動揺を隠すのに精一杯で、泣きながらうずくまって謝るベルトルトを慰めることしか出来なかった。
彼が死んだなんて嘘だと思ったから、自分が最愛の彼を殺したなんて信じたくなかったから。
だから私は心に蓋をした。涙を流すことは無かった、あれほど彼に泣き虫だとからかわれていたのに、肝心の時は彼を思って泣くことすら出来なかった。
それからの自分がどうしたいのかなんて、私自身も分からなかった。
ただまるでマリオネットのように、操られるようにして生きていた。
彼がいないなら、ここを良くする必要も無いと思って兵力のためにと体を差し出した。
私の血は特殊だから、実験にも最適らしい。彼が守ろうとしたものなら私も守りたい、だから彼らに矛先が向かないようにこちらへ向けさせていた。
汚れた私を見られたくなくても、見せたくない相手はもう既にこの世にはいなかった。
死にたいのかと聞かれれば、そうでは無いと答える。
彼の代わりに生きろと言われても、わかったと頷くことは出来ない。
彼のいる世界で息をしたい、彼のいる国を守りたい。
ライナーには笑っていて欲しい、私が守るから、そこでただ笑っていてくれればそれでいい。
「生きてくれ、死なないでくれ。」
「…ライナー」
「お前には、生きていて欲しい。お前だけは幸せにならなきゃ行けないんだ」
何度も恥知らずな夢を見ていた、ライナーが私に生きることを望んでいる夢を見ていた。
そんなこと分からない、マーレの上流階級に所属する私を本当は憎んでいたかもしれない、妬んでいたかもしれない。
そっちの方がいい、と私は思った。
だってそれなら、何も考えないで死ぬことが出来たかもしれない。何も考えず、彼を忘れられたかもしれない。
それでも、ライナーとの思い出を捨てられなくて、私は今日もズルズルと息をしていた。
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ライナーが死んだ世界線のAは髪の毛ベリーショートにしてセンター分けにしてます
髪だけ見たらちょっと伸びたライナーくらい
長袖しか着なくなるしズボンしか履かない
イメソンはきゅうくらりん
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作者名：ふりこ | 作成日時：2022年3月3日 14時
