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「……あれ？もしかしてA？」
「…え、まさかベルトルト！？嘘、背伸びたね！？」
「あはは、そういえば君にしっかり会うのって久しぶりか…」
「待って待って、そんなに大きかった？ミドルスクールではもっと小さかったような…」
「その頃もベルはお前に比べりゃデカかったけどな？…お待たせ、ちょいと課題にてこずってな。」
ぽす、と頭に乗せられた手にAは頭上を見上げ、それがライナーであると認識すると嬉しそうに笑って「待ってないよ」と告げる。
健気で可愛い、と言いかけたライナーは口を噤んでそっぽを向き、Aはその隙にベルトルトと話し始める。
「今日はどうしてここに？いつもライナーが迎えに行っていたよね？」
「今日はこっちに野暮用があって…エレン・イェーガーって知ってる？」
「あぁ、知ってるけど…。Aと関わりのある子ではないはずなんだけど…。」
一応隣にある大きなスクールのクイーンビーであるAと、どこにも属さないエレンに関わりがあるとはベルトルトも到底思わないわけである。
「従姉弟なの。だから一目あっておきたくて」
「えっ！！？え、エレンと君が！！？」
そう驚いたベルトルトはそのまま腰をかがめてAの顔をのぞき込むと、うーん。と呟いて眉間に皺を寄せた。
「あれ？…言われてみれば似てるかも…」
「え、そう？」
「似てるかぁ？」
「似てるよほら、目とか眉とか…怒った時の顔とかそういえばそっくりだ」
この前見かけたエレンの怒った顔と、幼い頃からのAの怒った顔が同じだったことを思い出し、合点が行ったというようにベルトルトは頷く。
Aもライナーも不思議そうに首をかしげ、顔を見合せている。
その時だった。
「A？」
「…！エレン…？エレン！本当にエレンだ！」
「お前こそ、ずっと音信不通だったじゃねぇか。まさかマーレの方にいるなんてな」
「エレンはその……なんだか落ち着いたね？前なんてすぐ駆逐駆逐〜って可愛かったのに…」
「ちょっ、やめてくれよ昔のことは！…くそっ、」
顔を赤くさせたエレンが顔を逸らし、頭をかいた。Aはそんなエレンをみて昔を思い出したのか口元を押えてくすくすと笑っている。
「…ライナーが連れてきてくれたのか？」
「あ、あぁ…正直半信半疑だったが…」
「そうか、…ありがとう。久しぶりにAにあえて嬉しかった」
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作者名：ふりこ | 作成日時：2022年3月3日 14時
